2014.11.青ひげ公の城

現代演劇の巨人：寺山修司の作品を2012年～14年の11月に豊島公会堂に於いて3年間連続で上演する企画です。豊島区、（公財）としま未来文化財団、流山児★事務所が連携して行うこのビッグ・プロジェクトは2012年、豊島区制施行80周年記念事業、フェスティバル/トーキョー（Ｆ/Ｔ）連携プログラムとして始動し、『地球☆空洞説』を上演。中池袋公園から劇が始まり、ラストには公会堂上空に大気球を上げる異色ミュージカルを制作しました。東京新聞、毎日新聞「社会面」などでも大きく報道され、ＴＢＳテレビでは「寺山演劇復活の現在」というドキュメンタリーも製作され「街と繋がる演劇の新しき展開」と高く評価されました。2013年のテラヤマ☆歌舞伎『無頼漢～ならずもの～』では、シニアワークショップに参加したメンバーの出演や、豊島区にある大正大学の生徒によるドキュメンタリー製作など、特色ある活動を行っています。

また、公演会場の豊島公会堂は、1950(昭和25）年から現在の場所にある多目的ホールですが2018年度末の完工を目指して大型ホールに改築される予定です

『地球☆空洞説』の劇評抜粋
◎流山児祥はかつての寺山演劇のもっていた力を信じ、それを継承し、今の時代に見せつけようとしている。：今野裕一(演劇評論家) 「公明新聞」

◎仕掛け人たちのリスペクトと野心がほどよくブレンドされた刺激的な舞台。：今村修(演劇評論家)

◎寺山ワールドを「内容」だと信じる多くの再演者たちをあざ笑うように「ばかばかしい」狂騒に徹し、そして39年という年月自体を、いわば「記憶の他者」のように挿入することで、「胎内」から外へ、とにかく歩き出そうとしている。：掘浩哉(現代美術家)

◎スタッフ・キャストへの統率力の見事な大成果！流山児の舞台でもベスト。テラヤマ作品を流山児流のミュージカルに仕立て上げ、最高のエンターテイメントにした。：江森盛夫(演劇評論家)「演劇袋」

◎猥雑な昭和の香りを漂わせながら、人間の欲望と虚無感が曝(さら)け出される。：丸田真悟(演劇評論家)　演劇雑誌「テアトロ」

『無頼漢』の劇評抜粋

◎ひとくせもふたくせもある登場人物が織り成す因果応報、極彩色の時代絵巻。
豊島公会堂に打ち上げられる「大花火」に映る寺山修司が幻視した大衆蜂起の叛乱の残像よ。アッという間の２時間５分。ラスト15分のくんずほぐれつの大立ち回りの痛快なこと。：山田勝仁(演劇評論家)

◎50人近い出演者が舞台を、客席通路を所狭しと全力で駆け抜ける。池袋の闇の中からまつろわぬ魑魅魍魎たちが立ち現れ、うたかたの叛乱の祭りを繰り広げた。：今村修（劇評論家）

◎築61年のレトロな会場、豊島公会堂には提灯や幟が並び、ちょっとしたタイムスリップ気分。：松島 まり乃(ミュージカルライター) 「All About」

◎やがて観客たちは、本会場の豊島公会堂に案内された。テラヤマ歌舞伎へのたくみな誘導である。ストリップ小屋や野外劇、街頭演劇に携わった評者の青春の血が騒ぐ。演出の流山児祥が猥雑で破天荒なテラヤマ歌舞伎の神髄を示現した。：中本信幸（演劇評論家）演劇雑誌「テアトロ」

◎舞台は40人を超えるキャストの若いエネルギーにあふれる。息をつくひまもない展開もさることながら、舞台だけではなく、通路も舞台の一部として多用され、役者の息遣いと熱気をそこここで感じる群像劇。：「芸能ニュースラウンジ 」

シニアワークショップ

8月7日～10日　豊島公会堂・・・終了しました。

特集展示

寺山修司関連書籍の特集
日程：10月25日(土)～11月27日（木）
会場：豊島区立中央図書館
東京都豊島区東池袋4-5-2　ライズアリーナビル4・5階
入場無料

特別企画展

流山児★事務所が行った寺山作品の公演ポスターや舞台写真、衣装等の展示
11月4日(火)～7日（金）　豊島区民センター 総合展示場
11月8日(土)～30日(日)　豊島区民センター ２F　（写真展のみ）
入場無料

公開稽古のご案内

本公演のメイン会場となる豊島公会堂（みらい座いけぶくろ）を使用して公開稽古を行います。劇の創作現場に立ち会えるまたとない機会です。こちらも併せてお楽しみくださいませ。

日程：11月7日(金)　18時～20時
会場：豊島公会堂
入場無料