流山児のページ

2006年1月、2月篇

 

MY SWEET HEART!! 心ちゃん。

3月12日(日)

明日から北京だというのにハード・デイ。午後2時から戸山公演で田中泯の独舞を見ようと思って箱根山に行ったのだが、やっていない。後で聞いたのだが違う場所でやっていたとのこと・・・残念。

で、3時から楽塾稽古。一幕から五幕まで、幕ごとにチェック。2回の小休憩は取ったが、7時半から通し。1時間30分近くで五幕のラストシーン近くまで。北京で少しカット部分を考えることにする。9時過ぎに稽古を取り、帰宅。渡航準備が何も出来ていない。毎度の事だが、12時過ぎまで原稿1本なんとかこなしメール。

後2本の原稿は、北京からメールするしかない。最悪はインターネット喫茶だな・・・・。とにかく行ってきます。

一年1回の海外公演。今回は最大の規模。総勢40人のスタッフ・キャスト流山児★事務所史上最大の冒険の始まり始まり・・・である。みんな身体に気をつけて元気に芝居やってきます。面白い土産話に御期待下さい。

4月1日には元気な姿で早稲田の稽古場にいます!!

ひょっとしたら日記はこれで中断となります。

じゃあ、お元気で!

3且11日(土)

 

お昼から楽塾。久しぶり、グローブ座を模した円形の舞台。早稲田の空間を斜めに・・・・。仮のセットを舞台監督の冨澤力が作ってくれている。

動きが全部変わってくる。これっていいよ、芝居が出来上がってきたとこで、空間がかわると必然的に身体もかわる。これでいい。

6時まで楽塾の稽古。足早に浜松町に向かう。モノレールに乗って久しぶりの天王洲アイル、アートスフィアでStudio Lifeの『 ドラキュラ』(原作:ブラム・ストーカー 脚本・演出:倉田淳)を見る。15年ぶりのStudio Life昔とはまるで違う「初体験」に素直に驚く。90%以上が女性客、満員。三時間 の吸血鬼物語。岸田さんとは違った切り口。少女漫画的世界を演じる少年演劇?

品川で倉田さんや制作の河内さんらと飲む。河内さんは私の青学時代の後輩。1時過ぎまで芝居のはなし。来年のカナダ現代演劇祭にぜひ参加してよと倉田さんを誘う、やってもいいとのこと。明日早速 、健三に電話しよう。StudioLifeが参加すると今までとは違ったイメージの演劇祭になる!面白い。

2時過ぎ帰宅。近くの焼き鳥屋で飲む。3時過ぎ就寝。

 

3且10日(金)

ついにベニサン稽古ファイナル。朝10時半歌踊り稽古開始。木暮の馬鹿が遅刻。12時からラスト通し。日経のK氏がはじめて『人形の家』を見てくれた。北京から帰ったら又取材で会いましょうと約束。ヤントも塩野谷、栗原、直美、冨澤、上田らに加えて新・研究生が一人。香奈美も、沖野も遅れてきやがった。

なんとかやれそうな実感。これでいくと宣言。

稽古場から移動。3時から3スタで『静かなうた』の通し。三時半から、昨日に比べて格段に面白くなっている。5時から両チームの荷物のパッキング。

何とか時間が出来たので下北沢へ。演劇集団ガジラの『ひかりごけ』(武田泰淳:原作 構成・脚本・演出:鐘下辰男 下北沢ザ・スズナリ)を見る。若松、千葉、品川さんの芝居を見ていると「芝居」ていいなあ、と本当に思える。「人肉喰い」という事件を扱った戦後文学なのだが妙に「人間がきちっといた時代」が懐かしく、妙に感動を覚える。人を食らうという実に根源的な「愛」の物語に感心したのである。2時間私は飽きずに見た。

武田泰淳の文体の美しさにも・・・・。原作もう一度読み返したいと思った・・・・。

「紘子」で千葉や綿貫さんらと飲む。

明日と明後日は楽塾。なんとかラストまで、やりますよ!楽塾前売開始しました!

 

3且9日(木)

あと2日。3時から『静かなうた』の通しだと思って3スタに入ると2時半開始だった。みんな芸術監督の私を待っていた。本当に、ごめんなさい。「通」しを見る、空間が広がったぶん、大変である。時間経過、ドラマの経過をより鮮明にする為の仕掛けがもう少し必要かも。でも良く出来た美しい作品に仕上がっている。

相変らず、悪源太はいいなあ。新加入の古賀さんもその存在感と力量は凄い。さすがに圧倒的にヴァージョン・アップしている。が、役者が、個人の力量でなく集団の力を如何に創り上げるかが最後の詰め!である。芝居の根本であり原点だ!1時間10分。そのあと北京公演のセイサクテキ打ち合わせ。

5時から『人形の家』。7時前にイーランが来てくれたので北京の劇場で流す前口のアナウンス録音。3回目もイーランのアナウンスで始めたいと思っていた。録音時間に10分。7時10分から通し。楽塾の小森さん親子、高野さん、そして悪源太、イーランが今夜のギャラリー。

イイ感じでラスト前の通し。稽古を終え、9時半から両国の「日本海」でエディ・スヤントの送別会。20人あまり『人形の家』チーム全員と今日のお客だった小森さんらも加えて大いに盛り上がる。明日最後の『人形の家』の通し必ず見に来いよ。と言い残し、新宿で別れる。中央線の中で日本演劇とインドネシア演劇の差異について拙い英語で20分あまりずっとしゃべっていた。又ゆっくりしゃべろうぜ。不条理演劇が好きなヤツだな、ヤントは。

明日は朝10時半稽古開始。12時ラストリハーサル。3時から『静かなうた』のラスト・リハーサル。で、荷物の梱包。片付け。11日にはイワヲと通訳兼コーディネーターのみどみどが先乗りで出発。13日いよいよ北京ツアーが始まる。総勢40人近く前代未聞の「3本連続公演」なんとしても成功させねば!

 

3月8日(水)

今日はメイク、衣裳付け通し。11時過ぎから女優陣は白塗り。男達は音楽稽古。3スタから5スタに移動したのだが狭い。実寸が取れないは、途中に大きな柱はあるは困った事になった。それでも2時近くまで動きのチェック。

2時20分から通し。今日はギャラリーがいっぱい。楽塾のメンバーが6人、演出者協会の若手が2人。尚と『静かなうた』の新加入の恵美ちゃん、麻衣、篤篤 、健志に真実先生にスタッフが6人。20人近くの観客が壁にピターッとへばりついてみている。少しのミスがあったがあと2回の通しで完ぺきに近い「新作」に変貌する。

森下で夕飯。地下鉄を乗り継いで江古田。

龍昇企画の漱石プロジェクト第2弾『こころ』(原作:夏目漱石 作:犬井邦益 演出:福井泰司 江古田ストア・ハウス)を見る。劇団の栗原茂が客演しているからと,一度漱石の言葉を 役者がどう語るのか見たかったから。予想どうり「立ったリーディング」のような「会話劇」。 役者の「身体」はどうなるのだろう?戯曲は文学でもましてや「文字」などではない。「モノローグは自己関係付けの了解行為」などではなく、文字どうりの「私語」でしかない「現在」に《他者》というヤッカイな《モノ》と戯れるのが演劇だと私は思っている。

「こころ」というテキストの中の「グロテスクな生を生きるインテリ中年」=先生、を如何に殺すかのドラマが私は見たかったよ。イヤーな感じの「わたし」。 この芝居に出てくる男達はどいつもこいつも「ダメなヤツ」である。その「存在」を嗤う「漱石殺し」を妄想した。 ただ、演出家の言う「抑制のきいた芝居ではあった」し漱石文学を立体化し、批評したじつに分りやすい演劇という意味では水準以上のいい作品である。私が漱石がどうしても好きになれないので書いてるだけ・・・・・。

 

そいった意味では、栗原茂はきちっと演じていた、頑張れよ。ヤントも見に来ていた。あしたはヤントとの「お別れ会」である。

久しぶりの元卍の菅間君や元中村座の大崎さんとしゃべり楽しい呑み会となる。遅くにタクシーで馬場まで。それにしても毎日飲んでいるな。1日ぐらい中国へ行く前に休肝日を作らなきゃ・・・・。病院にもまだ行ってないし・・・!

 

3月7日(火)

お昼から踊りと歌の稽古。ものすごい集中力でやっていたら瀬戸さんから電話。下の階の2スタの某T劇団から苦情がでたらしい。確かに下の芝居は会話劇。オマケに今日は本読み初日。俺も怒るな、ごめんなさい。急遽5スタジオに移動してくれとのこと。が、3時からはスタッフに見てもらう2回目の通し、やめるわけにいかない。3時から1時間25分我慢してもらう。

今日人形のウィッグ(かつら)が出来てきた、人形の個性をよく捉えた弘子の姉さんの力作!!実にありがたい。3時から通し。ほとんど完ぺきの状態に仕上がりつつある。2006北京ヴァージョンと呼ぶべき「新作」30分ダメダシ。稽古場引越し、9時までかかったらしい。

私は地下鉄に乗り下北沢へ。5時45分劇小劇場に到着。演出家バトル・トーク「演技論を語る、私にとって良き俳優、悪しき俳優」。鴻上がいるので随所に笑いの起こる面白いトークとなる。宮田さん以外は元役者の(俺は今も役者である!)の演出家。青井さんの若いときの話しは実に貴重な証言。裕美さんが絶妙のタイミングで鴻上とポイントを整理しながら笑いを生む。いい役者のお2人さん、鐘下も例の如くかっこよく発言三時間よどみなく俳優教育、ワークショップ、役者論をしゃべりあった。こんな機会を増やすべきだと実感。おととい研究生のオーデションにきていた子も劇場に。中国戯劇学院の張先さんと若手劇作家の刘深さんがトーク終了間際に到着。

「ふるさと」で打ち上げ。中国の2人の演劇人と飲みながら対話。ミュージカルのはなしで青井さんと盛り上がる。16日に北京で再会を約束。和田さんの1本締めで2週間のコンクールの〆。明日からは去年の受賞者の記念公演が始まる。ミルクホールもひょっとこ乱舞も見れないのか・・・・。

鐘下、裕美と「新雪園」へ流れる。ガジラの『ひかりごけ』の千葉、小高ら綿貫さんに加えて宮島、びん、幸太郎のヤローばかり。芝居話で盛り上がる。いつか「流・ガジラ」で野外時代劇と提案、来年あたりやるか!タクシーで帰宅。3時過ぎ就寝。飲みすぎである。

 

3且6日(月)

久しぶりにお昼近くまでゆっくり熟睡する。このところ、疲労の極地だったので、少しは楽になった。

それでも北京公演の為の金策やら忙しい、ビンボー社長ゆえの悲しさか。それも、スキでビンボーなんだから致し方ないか?7月公演の準備もあり、それにしても日本にいる間にやらなければならない事が多すぎる。原稿も早めに書いておかなくちゃ・・・・。

5時からベニサン。稽古を始める前にテキスト『狂人教育』の《原点》の管理する人間と管理され抑圧される人間の「物語」を作るということの【意味】を6年前に戻って話す。カナダで、連日本番が開いても野原の稽古場で日没まで稽古した《原点回帰》である。カイロでもクソ暑い中稽古したし、トロントでも・・・・。 とにかく、「慣れない」ことだ!!!

とにかく、一からチェックしながら4時間ミッチリラストまで小返し。稽古場には夕沈、名古屋からのお客様。実に面白そうに9時まで。夕沈が出てたらどうなるんだ?

ほとんどのメンバー全員で「美登飯店」へ。最後はカニ、腹いっぱい。金を出そうとしたら3000円しか財布になく銀太と畝部に借りる。トホホ・・・・。

あともう少し。今日言ったことはみんなクリアーしている。2000年に原型を作ったが「再演ごと」にどんどん運動量は増している、それに反比例して全員年齢?!と共に、体力は落ちている。 これからが、このメンバーの凄みの見せ所である。集中力と日ごろの鍛錬しかない。銀ちゃんが「ベニサンで走ってからやろうぜ」といっている。それもありである。

明日はお昼から歌、踊りの稽古。3時から2回目の「通し」。それにしても明日6時からのトークどうすリャいいのである? 演技論の現在って何だ?一夜ずけで鈴木忠志とテラヤマさんでも読んでおくか・・・・。

 

3且5日(日)

朝10時から2006年度の「研究生」の3月オーデション。今年のメンバーは実に多彩。ずば抜けた才能が「一人」いたが、逆にその才能を超える、ある意味いい子ばかり。久しぶりに楽しい 新人オーデションであった。そうか、みんな息子と娘の世代。イワヲと2人の例年のオーディション風景。冨澤力と阪本篤篤 が助手。

この中から何人が「集団」の中で育っていき「5年後」にメインをはれる役者になれるのか?それにしても、ほとんど全員が楽器をそれなりに使いこなせる、これは久しぶりの現象。 それにしても、一人の「ずば抜けた才能」にいたっては・・・・・?!15日には来年の研究生の大勢が決まる。稽古ワークショップは4月から。

何故か、試験が終わって、セッションまで始まってしまったので「楽塾」の稽古は1時ギリギリとなる。

4時過ぎまで踊りのチェックとちょっとした稽古。イワヲと舞台美術の打ち合わせ。イワヲがグローブ座のような円形あるいは、8角形の劇場にしようというプラン。つまり早稲田を斜めに半分ずつ使う変則的な 劇場構図。

とりあえず「図面」にしてもらう。

夕方5時から2005年度若手演出家コンクールの公開審査。予想どうり最優秀賞は北海道の橋口幸絵さんが受賞、観客賞もダブル受賞。オメデトウ。私は 、最後に「笠井友仁」くんに一票入れたが・・・・。私なりの決断。

今までで、最短の審査時間。2時間で決着。例年4時間(去年は6時間あまり)を越えていたのに・・・・・。?!

審査を終えて4チームのスタッフ・キャスト、実行委員、審査員、みんなで例年の「えんや」で打ち上げ。皆さん、ほんとうにお疲れ様でした。スタッフも劇小の人たちもコンクール参加者も。明日は批評家のバトルトーク。明後日は私の司会による演出家バトル・トーク。そんでもって、そのあと2週間若手演出家コンクール受賞者による記念公演。1ヶ月にわたる企画。 コンクールも6年目にして観客動員も増え、初春の風物詩となった。それにしても東京の演劇の貧しさを感じる。確実に地域の演劇人のほうが豊かな演劇作りをやっている事をコンクールをやるたびに知らされる。

これじゃあ、 確かに来年こそ「ミニ・演出家大会イン下北沢」はありだな!!

下北沢の駅に向かう途中で久しぶりに鐘下君とバッタリ。明後日ヨロシクである、ガジラの「ひかりごけ」は見られそうもないが。

それにしても今日は稽古場欠席。北村真実さんに振り付けのチェックをお願いする。今日は、本当にハード・デイズ・・・・・であった。11時近くヘロヘロで帰宅。 早めに就寝。

 

3且4日(土)

12時に劇小劇場最後の若手演出家コンクールの審査。もう一つの目玉、札幌の人気劇団・劇団千年王国の『古事記一幕  イザナキとイザナミ』(橋口幸絵作・演出)。超満員。なんとか4本見ることが出来た。それにしても、全作品見事に違う趣を持った作品となった。ほんとに面白い、いい感覚を持った協会である。

橋口作品は一人芝居だが、音楽と見事にコラボレートした、新人なんていえない大人の完成されたエンターテインメント作品の一流品。

技術も、実験も全てありオマケに笑える。ただ、あまりにも完成されているのが?・・・。札幌の連中はイロイロ面白い事を考えるいるなあ、と感心した。

2時からベニサン。黒子の稽古を4時まで。

5時から「仮荒通し」ダメだが、問題点もはっきりわかった。1時間25分。一番「短い作品」に出来上がっている。あと5日間ある、大丈夫!とにかく歌と踊りの再チェック、そして方向性とスリリングさ。

今日は音響の島さん、照明のきんたろーさんのための通しだったが、瀬戸さんにも見てもらった。『人形の家』はある意味森下セゾンスタジオで生まれベニサン・スタジオで育って今なお進化成長している「森下」育ちである。あと、5日頑張ります。

明日は10時から12時半まで劇団の研究生オーデション、で1時から楽塾の通し、で5時から劇小劇場で若手演出家コンクールの公開最終審査。

 

3且3日(金)

12時からベニサン6時まで、とりあえず人形たちのシーン、ラストまで。

音響の島さんと打ち合わせ。とにかく明日5時から「荒通し」やるからそれから音響プランお願いしますと頼み込む。各シーンを気になるところの疑問をこの期に及んで投げかけてみる。で、5時半から役者達の自主稽古。

7時劇小劇場。若手演出家コンクール最も実験的な作品。大阪の劇団hmpの『traveler』(笠井友仁演出)を見る。カフカの「流刑地にて」を原作にベケットの台詞をちりばめた人や国境や抑圧やらのイメージが飛びはねる刺激的な作品。昨年見たより練りこまれていて「劇場」性を意識した演出。

近畿大学の出身という事で西堂サンも来ていた。大阪のチームという事で客席が少し淋しい。明日もあるので是非見てください。面白いです。

「ふるさと」で飲む。途中で木村健三が来る。来年のカナダ演劇祭のチーフ。今年7月の『無頼漢』に出演予定。カナダに4月下旬から6月中旬まで行く予定とのこと。ふざけんじゃない6月5日の稽古キャスティングまで必ず帰って来いと厳命!

馬場で健三と飲む。2時近く帰宅。

 

3且2日(木)

元気に今日もベニサン。5時から9時まで、「最後の15分間」を作る4時間となる。ああでもないこうでもない、と試してみる。7時過ぎに香港からきた翻訳家で中国公演のコーディネーター であるイーランが稽古場。畝部と「翻訳」についての打ち合わせが主眼目だったみたいだが・・・。キャスティングが前回の北京公演とまるで違うので相当面白そう。遊びすぎ?

それにしても今回の3回目の北京公演は大変そう。国家間の関係が一番煮詰まっている、反日状況下で「日本の芝居を呼ぶなんて」・・・・・である。 去年の2月の『盟三五大切』の時もボイコット運動が起こっていた。今回も興行的には・・・・・圧倒的な苦戦が予想される。

プロデューサーのY氏は「この時期にこの企画」本当はやりたくなかったと思う。流山児との関係だから「後には引けない」という男意気 と友情。とにかくY氏の「演劇にたいする思い」に答えるのは「いい芝居を作る」しかない。今回に関しては、観客の入りなど論外である。

『人形の家』は5年前中国の演劇界を震撼させた芝居である。圧倒的な評価を得ている。今回その芝居を超えて、更なる感動を与えたい。技術的にも、「生」=ライブ感をもった真のパフォーマンスの最高水準を目指すつもりだ。1999年韓国初演から7回目の今回、随所に「新発見」がある。

4年間でこのテキストを読む力が進化したらしい。イーランに是非通しを見てもらいたいものだ。8・9・10の3日間には通しがやれそう。・・・・・・とにかくじっくり、ミッチリ稽古、稽古。

明日は12時から6時まで。女優達のシーンの最終チェック、である。

稽古を9時ジャストに終え、沖田と畝部とイーランと4人で森下の焼き鳥屋で打ち合わせを兼ねて飲む。私は少し早く退散。

 

3月1日(水)

さて弥生3月である。

今日は、 12時から4時まで女優達だけの稽古。人形たち家族のシーンである。前半、後半と分けて小返し。少しずつ作る。明日もこんな調子で、4時間あったら何とかなりそう。 『静かなうた』と半々の稽古場、キッチリ緊張感を維持しながらやるしかない。

[演出家の仕事]の本を瀬戸さんとベニサン・スタジオの下の階で稽古中の地人会の演出家木村光一さんに贈呈。門井さんにも贈呈。とにかく読んで欲しいから。そうだ、「戦後新劇」篇は木村さんにも原稿を依頼すべきだ!和田さんにその旨を伝える・・・・・。

7時から昨日と同じ若手演出家コンクール2日目 審査。今回のコンクールのある意味での目玉作品の登場。イキウメの『トロイメライ』(前川知大作・演出)45分の短編だが 実によく出来た面白い戯曲。脳死、死の幻想、SF、東野圭吾?「ニュートン」を読んで書いたなんて前川はいってたが・・・。葬儀の通夜の一日の中に「夫婦の愛の三年間」 (これがミソ!)が描かれる。精神病理学の向こうにある「役者の身体」を問え。

文句の言いようがない(役者のミスが少しあったが)作品だが、そこが私には気に入らなかった、生(=ライブ)でしかない演劇の持つスリリングさがあまりにも稀少。 役者が生ぽッくなくヘナチョコ。もっと役者を危険な状態に追い込めよ!これは私自身にも言えること他山の石とせよ。

昨日の「コスモル」とはあまりも違う。これでいい。明日の北海道の橋口さんの作品は古事記を扱った一人芝居。明後日のhmpの笠井君はパフォーマンス。見事に4作品毛色が違う・・・・。これでいい。

ようは、劇小劇場で「今・何が起こったか」が問われるのだ。何故か今日も前川、昨日の石橋と「ふるさと」で飲む。これはこれでいい。

 

 

 2006年弥生日記

 

 

 

2月28日(火)

今日はハード・デイ。12時から6時まで『人形の家』6日目の稽古。人形たちの稽古、初演と同じ作り方、ただ「シーン」の変わり目のルールだけあり。面白い、役者を「あるシチュエーション」において作るというエtチュード的なことまでやって遊んだ。

あと3日、で「通し」。今回はじめて音響を島猛サンに頼んでいる。少しSE的な事を話す。いままでで、初めての音響デザイナーとの仕事になる、ヨロシクである。

6時までラスト近くまで稽古。足早に下北沢。劇小劇場で今日から始まる若手演出家コンクール。初日。

コスモル『桃湯〜ももゆ〜』(作・演出/石橋和加子)を見る。2次審査より面白くない、アフター・トークでも少ししゃべる。コンクールに新作をやるのはいいが、稽古不足がミエミエ。

ドイツもコイツも審査とか気にせずに、今「やりたい事」をメチャクチャやってくれよ!あと4日続く、皆さん頑張ってください! 一生懸命俺も見るから、みんな、ホントに凄い若きライバル達である。

あっという間に今年も2ヶ月が過ぎ去った。

2月27日(月)

今日は夜『人形の家』の稽古なのだが日本演出者協会の演出家バトル・トークの初日。 下北沢行き、4時過ぎ村井さんと来年に企画している『寿歌』ロシア公演の現状打ち合わせ。

演出家トークの企画担当として今日は欠かせない。6時から「戦後新劇を語る」と題した、演出者協会の歴代理事長によるトーク。

戌井さん、瓜生さん、福田さん、ふじたさんの4人の先輩演出家による戦前、戦中、戦後、60年安保時代から65年までの「新劇の歴史」を語る三時間。6時から9時までミッチリ三時間面白いトークとなった。とりわけ、今年で90歳になる戌井さんの1960年の「女の一生」の中国公演での検閲、台本改訂問題を起点にした雲への分裂騒動、そして三島由紀夫「喜びの琴」上演中止事件の再度の分裂の今だから話せる生々しい「証言」は実に面白かった。「アングラ」の本に続く「戦後新劇」の本を協会では来年出版余定、そのためのトーク。

三時間聞いていて、日本新劇の「ナショナリズム」と「知的インテリゲンチャ」という名の「転向者の戦後」を思った。それにしても「50年問題」の瓜生さんの話を聞いていて私自身の1973年状況 =内ゲバ演劇党派闘争との類似を思った。新劇=政治=運動。

夏目漱石と新劇について語る福田さんの落語風アイロニーも面白かったが、河上音二郎の「異文化との遭遇」というインターナショナリズムを獲得できなかった近代的自我という名の日本新劇の不幸を三時間聞きながら思った・・・・。貧しい「セクショナリズム」と 「サヨクイデオロギー」。頭のてっぺんからつま先まで私達日本人を包んでいる「天皇制」にも似た「内なる権威(エスタブリッシュメント)志向」の日本演劇の 現在までつながる「貧しさ」!

時間が無い、とにかくみんなしゃべりあおうぜ!である。

今日はベニサンに行けず。明日は12時から6時まで。今、やれる事をやるしかない。

 

2月26日(日)

今日もハードデイ、だぜ。お昼には楽塾の稽古開始。久しぶりに全員。絵美の振付の途中、前半の小返しととりあえずの通し。1時過ぎに元Nスポーツ新聞のkさんの取材。少し時間を取られるが、3時45分から「前半の真ん中」まで、マジに通し40分。よし、これで何とかラストまで1時間30分で行くという確信?

なんの根拠も無いのに「確信」を得たのは前半を「3回」近い通しだったが、今日全然ぶれなかった、これでいける!というこれまた確信。来週、後半に突入してこれまた「通し」てみよう。

ラスト・シーンの10分はノンストップの歌と踊り、とアクションの前代未聞のノンストップ「楽塾歌劇」となる予定。絵美の力がいま、いつにもまして「スパーク」している。楽しみの1週間後である。それにしても今回の絵美の振り付けは面白い。ありがとう。助かるし、自分の「演出」をこれだけ分ってもらえると嬉しい限り。

今日も「足早」なんともんじゃない、走って森下まで。

5時からこれまた北村真実さんの振付の直し。トップシーンから作り直し。ほとんどのシーンが新しく作り直しとなる。9時近くまでミッチリ。

7時ころ今日の最大のゲスト井澤親子の稽古場見参とナル。9時に稽古を終え、瀬戸さんにもお披露目。「森下食堂」で劇団員と瀬戸さんと飲む。今夜はサボの家に泊まる。それにしても心ちゃんはカワイイ。

2ヶ月にして色っぽい。こりゃなんだ・・・。

さて、明日は劇小劇場で演出家トークで稽古場に行けず、で自主稽古。すまん。それでもこの4日間の最終稽古で見つかった方向性で面白い事を役者同士で探してくれ・・・面白かったら全部おれOKだから。

 

2月25日(土)

今日もハードデイ。11時過ぎに早稲田。稽古場で楽塾『十二夜』を覗く。新しく振付の付いているのを見せてもらう。で、絵美にラストまでのイメージを伝え、足早にベニサンへ。

1時からピッチリ稽古9時まで。何とか、ラスト近くまで、全編リニューアルとなりそう。三年ぶりだから根本的に変えるシーンもあったりして確か6演目の再演となるのだが役者が違うのでほとんど「初演」と同じ集中力、と構想力が必要。イロイロ変えながら試している。また、全員が『人形の家』の構造を知り尽くし、なお新しい「視点」を提出できるのだからこの役者達のパワーに感謝。

黒子たちのシーンは笑えるし、考えさせられる「恐ろしいデ・メジャビュ」のシーンとなるだろう。「劇」と「人間」と「社会」の持つ怜悧さ。

ご飯休憩の45分以外はノンストップでやったが来週いっぱいはかかるな。明日の北村真実さんの振付直しの時イロイロやってみよう・・・・・。

明日も11時から早稲田。5時からベニサン。そうだ、明日の夜は愛知からキシコ親子がベニサンにやってくる。愛娘?心ちゃんの顔をはじめて見れるのだ。おじいちゃん、楽しみ!である。

 

2月24日(金)

日は1日中、ベニサン・スタジオ。1時から9時までとりあえず、パパのシーンまで。初めての米山のパパ、面白い。悪戦苦闘の日々が始まった。が、ほんとうにいい女優である、多分、あしたにはきちんと自分の時間が作れ てることを確信出来る女優。 北京でしか見られないというのは実に残念、私は絶対日本で米山の芝居を多くの皆さんに見せたいと思っている。鄭さんの『ザ・寺山』の主役以来、日本の小劇場のある意味の財産でもあるのだから・・・劇団がテイタラクだからゴメンネ。

前半のチェック。6人の黒子の《物語》をいかに作るか、今回もテーマ。まだまだやれる・・・・・。『狂人教育』という原作を40年の時を超えて「今」に再生するのが私達の「 想う、演劇の力」だ。 稽古後半畝部の歯が折れるというアクシデントが起こった、小道具の竹が歯に当ったのだ、気をつけろ!だ。稽古初日に歯折るなよ、である。そうか、畝部も海外公演のみの「ワールド役者」だ!?うちには「凄い女優」がいっぱいいるなあ・・・。

9時でベニサンの稽古を終えて、役者達は「とん八」へいつもの恒例で・・・・。が、私は明日以降の戦略を練るために早めに、帰宅。明日以降が勝負。それにしても、時間がない。明日は、とりあえずでいいからラストまであたることにした。この4日間が勝負 である。

稽古終了時、上田和弘から電話。トトさんの演出で6月駅前劇場での芝居に客演に呼ばれてるとのこと。やれよ、という。どうでもいいが、若杉、塩野谷、栗原、弘子、尚、横須賀、おまけに上田とほとんどの劇団のメンバーが 多くの芝居の「客演」が決定。

7月の『無頼漢』も若杉、栗原の2人は出れない。栗原は今年は劇団の「しばい」は1本もでれそうも無い。そんな年があってもいい、ようは「今」劇団を真に必要とするかだ!集団でしか出来ない「今」を「集団」で突破したいか、否かである。

そういう時代だからこそ「楽しい」「今」を「今イル奴ら」と真摯に作るしかない! !それにしても、「海外」を体験すると、若い役者がいいカンジで育っていくから「劇団」はおもしろいなあ。そのうち、劇団員「外部出演情報」というコーナーをhttp://www.ryuzanji.comに作ろうと思っている。

今日は「劇」小劇場に本多社長の芝居を見に行く予定であったが、無理。残念、が致し方なし。大岩さんごめんなさい。

 

2月23日(木)

今日から森下のベニサン・スタジオで『人形の家』の稽古開始。5時から『静かなうた』のチームと入れ替わりそのまま稽古の予定であったがあまりにも舞台が違いすぎるので、急遽3スタに2面の稽古場を作る事になった。

で、久しぶりにtptの事務所にご挨拶。門井さんタチと世間話。珈琲をご馳走になる。6時から稽古開始。8時半まで、プロローグのシーンをああでもないこうでもないと作り変える。今回で六演目だがイロイロ作り変えれるし、《物語》を真摯に作れる。今回はじめて参加する4人の役者がいるので、また「原点」に戻って作れる。明日が勝負。1時から9時まで、なんとか真ん中のシーンまで当たりたい。何回かの稽古で作った新しいシーンを再チェック。

稽古が終わり、女優たちを連れてベニサンの瀬戸さんに挨拶に行く。本当にこの20年間瀬戸さんにはお世話になりっぱなしである。で、三國屋でご馳走になる。ぜひ、北京に一緒に行こうよ、と誘う。

V.銀太、沖田乱、本田実のレギュラー客演陣に負うところ大のこの作品。久しぶりの甲津拓平、初めての横須賀智美や里美和彦、木暮拓矢、のいまや劇団の中軸たちに是非、頑張ってもらいたいもんだ。 劇団の代表作であり世界中で絶賛されている作品だ。北京の観客を熱狂させようぜ。

これからの2週間頑張ろうぜ!!みんな。

 

2月22日(水)

今朝早くから劇団員はベニサン・スタジオ3スタ入り。

私は「渡世の義理」で芝居2本。2時から新宿サンモール・スタジオtsumazuki no ishiの4本オムニバス。『ぎょもんが4(フォー)』2本目の佃典彦の新作『太陽がすっぱい』が一番面白かった。ボートの上の大晦日の物語。中年作詞・作曲家コンビの演歌歌手殺人事件。ボートが中空に浮いていて中原と蒲と寺十の三人がキッチリ見せてくれる。

事務所によって事務的な仕事2時間。

7時から赤坂の国際交流基金フォーラムで国際芸術カーニバル2006企画『七人みさき』(秋元松代作 ニーラム・マンシン・チャウドゥリー演出)を見る。アジアのアーティストと多言語で取り組むコラボレーション。黄愛明や『ハムレット』で去年うちにも出てくれた孫千景さんらも出ている。横の席に久しぶりの野田秀樹の顔も。美加理や横須賀、黒テントのメンバーとアジア演劇との交流を続けている人々の顔。

『キッチン・カタ』の演出家か?

鴻さんと内野さんと演出家のトークを30分あまり聞き退出。ごめんなさい。

芝居2本はやはりハード。疲労が抜けてないな・・・・が明日から稽古再開。頑張らなくっちゃ!オーストラリアで『屋根裏』演出中の坂手からメール、台本も送られてくる。アダム・ブロノフスキ作 『ホテル・オプシーノ』読むよ。それにしてもいいな、海の近くでのんびりしてるんだろうな・・・・・。

 

2月21日(火)

超満員札止めの千秋楽。『オールドバンチ』の舞台美術を頼んでいる妹尾河童さんが見に来てくれた。終演後、口説く。「面白い、一期一会です」と快諾。プロデューサーの岡島と一緒に感激。『ハイ・ライフ』の芝居の力である。 「極楽座」と劇団名を決めた。三年間12月スズナリで連続3本やる予定。来年は佃典彦作、蜷川さんを正式に役者としてオファーするつもり。

12時近く、打ち上げ、バラシが大変で多くの劇団員が打ち上げに参加できず。でも、本当にお疲れ様。1200人を超える観客。本当に連日満員であった。『ハイ・ライフ』フリークでも呼ぶべき観客が押し寄せてくれた。後半の3日間は当日券も充分に発売できず、何十人かの人に帰ってもらった、本当に申し訳ありませんでした。

それから、「劇」小劇場の齋藤さん本多さんを始めスタッフの人たちには本当にお世話になりました。下北沢演劇祭に参加できて本当にありがとうございました。コンクールでもお世話になります。今後ともよろしくお願いします。

2時まで打ち上げに参加、吉原さんと『ハイ・ライフ』カナダ・ツアーのはなし。必ず実現する! それにしても『ハイ・ライフ』は最強のスタッフである、沖野、赤目、イワヲ、畝部、真紀子、岡野、そして初演出助手の香奈美、制作の米山、直美この2ヶ月本当にありがとう。これからもよろしく。乾杯である。でもって、ロシア、ヨーロッパツアーと一人盛り上がる。

明日は片付けベニサン稽古場作り。明後日からベニサン・スタジオで『人形の家』の稽古開始!頭入れ替えて、稽古だぜ!本当にみんなお疲れ様。北京に向けて再度気を引き締めよう。

3時近く帰宅。

 

2月20日(月)

あと2ステージ。2階のオペ室にもお客に入ってもらうほどの超満員。ちょっと遅れてきた私の知り合いも入れなかったとの事、ホントに申し訳ない事をした。ある程度予想していたが、本当に小劇場なので、『SMOKE』同様後半に込みだすと目も当てられない。全席指定なので2階は割り引いてみてもらっている。ロングラン公演にした、いい意味での「口コミの力」の凄さである。

後半の6日間、9ステージは全て満員か超満員、凄まじい限りである。「劇」小劇場でしか出来ない贅沢な芝居を作ったつもりである。演技エリア的にはスズナリより大きく使っているし、客席もホントにスズナリの3分の2しかない。でもこれでイイ。前回のスズナリを越える多くの観客が『ハイ・ライフ』4演目を支えてくれた。半分以上がはじめて見る人、これは凄い。一重に前の三作の評判が良かったからである。また、再来年あたりにニューアルして1ヶ月ロングランに挑みたいと思っている。今夜も客席は賑やか、西堂さん、高橋さん、山口さんといった評論家からえりこさん、銀太や沖田といった具合。 それから今回は名古屋、札幌、大阪から多くのお客が来てくれている。去年の5月のツアーを見てくれた人たちがどう変化したのか楽しみでわざわざ三都市からやってきたのである。本当に「演劇の力」は凄い。

さて、明日は千秋楽。長いようであっという間の14日間であった。明日は5時から北京公演の打ち合わせと私がいない東京での役者達の自主稽古の打ち合わせ。

明日の打ち上げの後から、分刻みの?!地獄のスケジュールが始まる。『人形の家』の稽古、楽塾の稽古、若手演出家コンクールの審査。演出家トークバトル。その他もろもろ。 明後日から一体どうなるんだろう、おれ?まず、病院にいかなきゃ先生に怒られるな。2ヶ月病院行ってないもん。

 

2月19日(日)

 

今日は最後の2ステージ。予想どうり大変ハードな1日になった。「余裕あり」の日曜だったが予想どうり、当日の予約が伸びて2ステージとも2階まで入る「超満員」。昨日2ステージとも見ていなかったが、今日はイイ感じで2ステージヘロヘロになりながらがんばった。

昼の回で岩淵達治先生が来ていたので、『オールド・バンチ』出演!がんばって口説く。久しぶりの小野武彦、赤座美代子さんとかが見に来ている。昨夜、塩野谷が「紘子」で見にきてと言ったらしい・・・・。 それにしても、今回ほどいろんな役者さんが見に来る芝居も珍しいな。

夜の回はタツマが来る。『ハイ・ライフ』はタツマの一番お気に入りの作品。絵美と楽塾のメンバーが来ていたので振付の進行具合を聞く。ラストシーンの前まで振付が終わったとのこと、アリガトさん。「新雪園」で役者達に加えて、さとうこうじらと呑む。1時間近くで退散。 かなり胃の調子が悪い、飲みすぎの下北沢15日間だものな・・・・・。

それにしても14ステージ目にして、 どんな状態でも役者が「芝居」を全身全霊でやるしかないという芝居に『ハイ・ライフ』は、出来上がっている。これって凄い事だ。若杉が1日1ステージだったら「2ヶ月ロングランでもいい 」と飲みながら言っていた。いつかそうしようぜ!!! ソンナ芝居はあまりないしな。いつものことだが、塩野谷と若杉のラスト・シーンは現実の人生とオーバーラップして泣ける。20年共に「修羅場」をかいくぐって生きてきた2人の男の友情。

明日で15ステージ目だ。頑張ろうぜ!ベイビー。 結局「アグリー・ダックリング」の東京公演観れなかった。ゴメンな。池田と樋口から電話もらったが、おじさん「渡世の義理」で行けなかった・・・・今度な。

 

2月18日(土)

12時楽塾稽古。三週間ぶり。久しぶりの稽古、「五人の馬鹿」という寺山修司の詩の踊りが出来ている。いい感じ、絵美えらい。で、ラストシーンの稽古。4人ぐらい風邪でいなかったが、なんとかゴーインに作り出す。歌と踊りと走りまくる前代未聞のシーンにしたいんだが・・・・・ やっぱり明日もやるしかないか。ああ、時間がない。楽塾は何とかしなくちゃ、『人形の家』の稽古も23日から再開だ。

というわけで『ハイ・ライフ』の本番は見られず。終演近く劇小劇場に行く。岩淵先生が見に来ているのでしつこく口説く。『オールド・バンチ』の変なインテリにピッタリ。 明日も2ステージ皆さんヨロシク。

7時から『ダーウィンへの最後のタクシー』(ルネ・グリップ作 和田喜夫演出 楽天団公演 於中野アクトレ)を見る。いい本である。主演の藤井びんがイイ。12月にスズナリで約30年ぶりに一緒に芝居をやる予定だがホントにイイ役者になった・・・・。

吉原さんと和田さん、翻訳家の須藤さんと4人で中野で飲む。来年のカナダ演劇祭の事など。2007年7月シアター・カイで予定している3回目のカナダ現代演劇祭、流山児★事務所は小林七緒演出の『7ストーリーズ』を予定している。・・・それにしてもオーストラリアの劇作家ルネ・グリップはタダモノじゃない な!要注意である。『リターン』『チャット・ルーム』の連続上演もいいな?

今夜のDVDもミュージカル『フェーム』(アラン・パーカー監督)

心ちゃんの写真が井沢からメールで送られてきた。MY SWEET HEARTである。(笑)明日は久しぶりにタツマが芝居を見にやってくる。飯でも食うか。

 

2月17日(金)

今日も制作的な仕事。『オールド・バンチ』の舞台美術を敬愛するS氏に頼もうと直接電話。来週 劇場に来てくれるとのことくれるとのこと。あたって砕けろで会おう。いろんな人にこの企画を話し面白いものになれば・・・・いい。

夜、劇場に。今日で10ステージ。前売り券は昨日と同じで半分しか出てなかったが今日も朝から予約が入りだし、当日券も出てほとんど 「満員」。口コミの力、長くやっていい感じで客が入りだした。明日も夜は完売。昼もあと20枚余り。明日、明後日の連日2ステージは役者にとって苛酷なものになるだろうな?こんなに運動量の多いものになるとは思ってなかったので・・・・。スマンである。あと6ステージがんばれ!

中村哮夫さんがひげをたくわえて見に来た『オールド・バンチ』の役作り? こうなりゃなにがなんでも戌井さんを口説くぞ。稽古場バリア・フリーのとこ探すしかないか、冗談。

いつも来てくれる大路恵美もいたく『ハイ・ライフ』はお気に入りらしい・・・・。来年、『ピカレスク黙阿弥』以来久々に何か一緒にやろうと話す。たぶんこれは実現するな・・・・。

外はみぞれ。今夜のDVDもミュージカル『ムーラン・ルージュ』(バズ・ラーマン監督 二コール・キッドマン ユアン・マクレガー主演 2001年)

 

2月16日(木)

今日も制作的な仕事。アマノと来年の2月の公演について電話で軽い打ち合わせ。4月に『鼠小僧』について細かくやろうと・・・。『無頼漢』のポスターに今日から取り掛かるとのこと。ド派手なやつ頼むぜ!!

ポスターといえば山中桃子さんの『楽塾版★十二夜』のイラストがあがってきた、面白いびっくり物。3月には出来上がりますよ。桃子の旦那の聡がTBSの昼ドラ『病院へ行こう』の準主役をやっている、劇団を辞めて7,8年少しは芝居ができるようになった、がんばれよ。そのうち一緒にやろうぜ。

半分ぐらいしか「前売り券」が出てなかったので今日は客の入りが大心配であったが、朝から予約が相次ぎ、雨にもかかわらず「奇跡の超満員」。評判がよく、口コミの力がこれから効いてくる。悪いがイラクのメンバーには2階の客席に回ってもらう。小田急線が人身事故で1時間不通になったので開演時間を15分押すことに。多くの人が、井の頭線に乗り換えてきたとか、何とか皆さん来てくれた。うれしい限り。それにしても今日はいろんな役者さんが来てた。久しぶりの南野陽子、木場さん、良太さん、恵篤、いっこう、春介、蒲、しのぶ、根本さんといった「役者さんが客席の3分の1」位。あ、美加理も宮城君も七瀬も、おまけに民芸やら東京芸術座の役者も、いやはや華やかなもの。

明日もなぜか半分も「前売り券」が出てない、一番すいています。とにかく来てください。後半の4日間は混雑が予想されます。ぜひ、明日おいで下さい。待ってます。あと5日間7ステージみんなとにかく楽しもうぜ。もう何があっても役者と「役」が一身同体、怖いものなし。後は、慣れないように!だ。

今夜のDVD『ワイルド・アット・ハート』(デビッド・リンチ脚本監督 ニコラス・ケイジ主演1990年作品)カンヌ映画祭グランプリ作。イカレタ純愛ドラマ。映像を見ながら何故か死んだ内田栄一さんのことを思い出していた。

 

2月15日(水)

今日はマチネのみ。前売り完売、超満員札止めの「中日」。それにしてもいろんなヒトが今日は来ていた。元気になった瓜生さん夫妻。戌井さん、高橋悠冶さん、肝付さんといった『オールド・バンチ』組。8月に90歳になる戌井さんを今モーレツに口説いている。いや、本気です!!

2時、通路も2階も超満員の中、10分近く押しで開演。完璧に近い形で「中日」。お疲れ様。

7時から新宿タイニィ・アリスで『イラクNOW』を見るために新宿に。リーディングとマイム劇。リーディング『遠くで誰かが手を振っている』(ミッサール・ガジ作)東京芸術座の北村耕太郎・笹岡洋介さん。詩的な不条理劇風の作品。『戦争時代のお父さん』(ヤーセル・ラザーク作)拉致され乞食に売り渡された実話を元にしたブレヒトの『三文オペラ』の作品。両方とも面白い。きちんと読みたいと思った。美加理は相変わらずイイ。で、マイム劇『バグダッドのオセロ』(アナス・アジール構成演出)その後シンポジウムに出演。感想とこれからのことを少ししゃべる。戦時下の演劇について考える。日本もそうか、演劇の力を信じて戦っている海外の演劇人の姿を見ると日本演劇のテイタラクに切歯扼腕。

打ち上げにちょこっと出席。明日『ハイ・ライフ』をみんな見にきたいとのこと。即OK、金世一くんと美加理にイラクの皆さんを連れてきてくれと頼み,12時過ぎ雨の中タクシーで帰宅。アリスの丹羽さん、西村さん,鳳さん、皆さんお疲れ様です。

今夜のビデオはなぜか『ハード・デイズ・ナイト』(R・レスター監督作品 ザ・ビートルズ主演 1964年作品)ザ・ビートルズの映画でガキのころ熱狂した映画。やっぱ、ビートルズの曲はいいなあ。

 

2月14日(火)

今日も制作の仕事。「桟敷童子」の池下重大が新顔。常連のさとうこうじ、沖田乱、真藤ヒロシそして、久しぶりのカナダ帰りのマシュマロ・ウエーヴの木村健三、これまた久しぶりの奈佐健臣、また第3次演劇団時代,若杉宏二と共に2大スターだった、元「道学先生」の大谷真一といった異色の客演が決まった。まだあっと驚く役者にオファー中、乞うご期待。『無頼漢』はより、アナ-キーな男の芝居にしたい。夏のベニサン・ピットで暴れまくるぞ!

5時駄目だし。昨日の今日、みんな緊張していい感じで6日目。今日も7分の入り。前売が出てなかったが何とか当日延びてお客さんは実に楽しそう。

バレンタイン・デーということで義理チョコいっぱい。久しぶりに賢祐アニキが流山から見に来てくれた。嬉しい限り。タツマも日曜くるとのこと。

予想通り、後半は込み合いそう。明日のマチネは前売り完売。当日券も出せないとのこと。何故か17日(金)の夜、19日(日)の夜は恐ろしいほどすいている。是非このステージに来てください。それにしても水曜マチネが一番早く完売になるという状況は最近の不思議な出来事である。ライフ・スタイルが変化したのだろうな・・・・。

 

2月13日(月)

今日は久しぶりにゆっくり。4時すぎまで制作の仕事である。12月公演の『オールド・バンチ』の究極の役者に蜷川さんにオファーの電話。勿論、「時間がない」と断られる。が、まんざらでもないとのこと、シルバー劇団「パラダイス座」の第3回公演に頼むことにする。多分2008年ごろになるだろうな。私のやっている「楽塾」のことを話すと蜷川さんビックリしていた。

楽塾は今年で9年目。蜷川さんのゴールド劇団は始まったばかり、この2つの劇団のドキュメンタリーは面白いだろうな?売り込むか?これからは蜷川さんの芝居きちっと見ることにした。

4時半集合。5日目、今日はいわゆる「2日落ち」の危険性があるのでとにかく体をいい状態にして本番に臨んでください,と駄目だし。客席は今までで一番少ない入り。7分余り。それでも役者は頑張っている。途中、一寸したアクシデントと抜けるとこもあったが最後までとにかく頑張っていた。札幌のコンカリーニョのプロデュサーの高橋さんがきている。2008年春6月予定の北海道『ハイ・ライフ』ツアーのことを決めることに。今週中に具体化する。このチームでいこうと思っている。

「ふるさと」で飲み会。竜一、篤篤 らの世代の「思い込み」を聞くことに。面白い、明日はおまえらのためにある。阿川竜一の主演映画も決まった。頑張れよ!!!終電近く少し酩酊気味で帰宅。それにしても馬鹿な男だらけの劇団でお父さんは嬉しい限りである。

 

2月12日(日)

昨日のハード・デイを乗り越えて少しは役者達は元気そう。が仕込みからずーッと続く公演今日が疲労のピーク。少し伸びている。途中で一寸したアクシデントがあったりしたがそのほうが面白いからこのチームもぶれない。今日で5ステージ目。満席の中3分1が終わった。あと11ステージ。是非多くのお客に見て欲しいものだ・・・・。

吉原さんが初日より断然いいと絶賛。関西芸術座の代表の柾木さんと吉原さんと昨日に続く「うおさい」焼酎をちびりちびり、新劇の話やら翻訳劇の話やら。ミュージカル『ユーリン・タウン』の話など。

7時からザ・スズナリで劇団桟敷童子の新作『泥花』(作演出/東憲司)を見る。1960年の筑豊炭鉱のお話。三池闘争までの混乱の状況が実に丁寧に描かれる。一寸甘く、センチメンタルだが俺にとっては実に懐かしい風景。9歳の少年の夏。俺はあのころ12歳の少年だった・・・・。バロン吉元の長編漫画『現代柔侠伝』を東憲司に書かせたら面白いだろうな・・・。それと『仁義なき戦い』?池下はイイ。それにしてもラストはいつものことだが凄い。「劇団」の良さがある。いいなあ。

帰りにツタヤでDVD『ワイルド・アット・ハート』『フェ-ム』『ハード・デイズ・ナイト』『ムーラン・ルージュ』の4本。

 

2月11日(土)

今日はマチネとソワレの2回公演。お昼は8分の入り、でもお客さんの「のり」は実にいい。

七時のソワレ。ついにというか文化勲章の日本の代表的な女優Mさんが劇小劇場に本当にやってきた。満員、2階のフロアまで。初の2回公演だがそれなりにみんなガンバッテイタ。ありがとうございました.森さん、凄く楽しそうで良かった。若杉を今後ともよろしくである。

NHKのSさんと伊藤さんといっしょに「うおさい」で呑む。水曜日にママさんが芝居を見たいといってきた。ありがとうございます、だ。

その後、伊藤さんと「新雪園」と廻り塩野谷、大和、、小川、栗原らと呑み、その後馬場までタクシー。で自宅の近くで2時過ぎまで飲む。とにかく、もう4ステージが終わったのだ。あと12ステージ、まだまだ、とにかく多くのヒトにこの芝居見てもらいたいものだ。と思う日々。

 

2月10日(金)

今日は2日目。4時半集合、5時から駄目だし、稽古。4箇所照明のキッカケ稽古。6時から役者達は体慣らし。

7時半「ほとんど満員」で2日目。今日は岡島、「道学先生」の青山、千葉、七瀬、広田ら。千葉がいるのでこのメンバーとの違いを想像する。千葉いわくイイ芝居。よりハードボイルドになったとのこと。

黒テント、スタジオライフ、ガジラ、ひょっとこ乱舞といったいろんなチームが混在する飲み会となる。いい感じ。2日目にして役者達もフツーにいられる。これからが正念場。よろしく!である。今日はとにかく飲もうということで青山と岡島と「紘子」で飲む。20年前?劇団の研究生だった青山勝と1時間あまり芝居の話をした。いい感じ、それにしてもおれは怖いいかれた親父だったことを知る。

岡島とは今年のパートナーだしきちっと、しなきゃ。青山ともいつかきちっとやる!

で、タクシーに乗り馬場まで。3時帰宅。

 

2月9日(木)

朝10時半から『ハイ・ライフ』昨日の続きの場当たりと明かりあわせ。いい調子で12時前に終わる。休憩を入れて1時過ぎから北村真実先生の踊りの場当たり。2時前に終わり2時半からゲネプロ。いい感じで終わる。

本番までの時間にザックでオーストラリアの劇作家レグ・クリップの新作『チャット・ルーム』を読む、伊勢谷君の翻訳面白い。レグ・クリップという劇作家の多彩な劇世界に驚く。是非やりたいが俺には演出できないというか、生々しく作るだろうなと想像した。今回の『ハイ・ライフ』もそうだから、つまりかなりうっとうしいものになる。だから、他人に演出させた方がイイ?

7時半「超満員」のなか『ハイ・ライフ』初日の幕が開く。おかげで劇団員は誰一人客席では見られない。私は2階のスタッフ席。吉原さんが毎回演出の変わるこの作品に嬉しそう。今回は3回見てくれるというので次ぎの機会にでもゆっくり感想を聞こう。バンクーバーで新しい「国際演劇祭が始まった」とのこと。

村田さんと例によって「佳月」で日本酒。初日打ち上げの「ふるさと」に入りきれず大変。魚さんと一寸話す。

明日からが「本番」だな。今日はみんなで1ヶ月で作ったことの確認、1日3回の通しみたいなものだからへろへろに疲れ果てていた。それでもこれぐらいはできるという意味ではこのチームなかなかのものである。これから、どんどん元気に「遊んで欲しい」ものだ。

それにしてもよく笑うな客は・・・・。といいながら俺が一番笑ってったっけ。明日は4時半集合。久しぶりにスタッフは休めるな・・・・・。12時過ぎに帰宅。4時過ぎまで読書「国家の品格」読了。「ニーチェは、今日」をめくる。1972年夏,デリダ,ドゥルーズ、リオタール、クロソウスキーの脱構築的読解の見事な実演。こいつらテキヤか?北村想のことを考えた・・・・。

 

2月8日(水)

朝9時から仕込み。私は原稿書き。お昼過ぎに劇小入り。もうすっかりセットは上がっていた。明かりのシュートを見ながら、実に綺麗な舞台にうっとり。7時から明かりあわせ,場当たり。途中の芝居を抜きながら、映像、音、照明のあわせ。音響の畝部、照明の岡野君、香奈美,啓太の映像とイワヲの舞台監督の仕切りで何とか10時までに一幕分をやりきる。

これで、明日朝10時半から2時間の予定で二幕。1時半から真実先生の踊りのチェックで3時からゲネプロの予定どうり・・・・。果たして?

仕込みを見ていていつものことだがわが劇団のスタッフ・ワークは凄いなと感心する。時々ボケかましてくれるやつもいるが・・・・・それもご愛嬌。さて、明日は初日。若杉が風邪気味なことは心配だが。大和、小川、赤目、衣裳の真紀子さんと酒も飲まずに10時過ぎには早々と帰宅。とにかく多くのヒトに初日を見てもらいたいものだ。まだ席には余裕があります。当日券も充分出せます。是非ふるってご来場ください。それにしてもいつものことだが本番前は妙にコーフンする,てめえは出てないのに。

紀子さま御懐妊、と皇室典範改正問題にゆれるノー天気な我がニッポン、世界はムハンマド風刺漫画問題で揺れ動いているというのに。

2月7日(火)

お昼過ぎ久しぶりに早稲田を1時間散歩しながら稽古場まで2時過ぎ到着。今日はラスト・リハーサル。3時から準備。小川君のホーム・ページをやっているカメラマンのヒトが「通し」の写真をとってくれる。いい感じでラスト、ちょっとした台詞のミスがあったが完璧に近い、後はとにかく皆さん慣れないで下さい、と念を押す。映像もぴったり!

演助のカナミ、長い間稽古本当にご苦労さん。でも是からが大変か、何しろ3月の北京まで続く戦いだ。頑張れよ!

6時過ぎには劇団員集合、稽古場バラシで搬出準備。駄目だしを終えて6時半に地下鉄に飛び乗って表参道。青山円形劇場でやっている北村真実ダンス・スペース公演『+−+』(プラス マイナス プラス)を見る。3つのエピソードをつないだ作品。中年の男5人の作品はほとんど芝居仕立て。ラビ、白石、古賀さんが見せる。最後の迷路の時、ゲームのような作品が真実さんらしくて面白かった。尚が受付、来週から『静かなうた』の稽古も始まる。

悪源太、弘子が一緒。帰り道、弘子と久しぶりに渋谷の「鳥金」でビールと焼き鳥。

明日は朝9時から劇小劇場で仕込み。夜は明かりあわせ。いよいよ『ハイ・ライフ』の2006年ヴァージョンの幕開けである。ワクワクどきどきで楽しもうと思っている。面白いこと請合います、是非多くのお客さんに見てもらいたいものだ・・・・・。待ってます。

 

2月6日(月)

お昼近く起きて、楽塾のチラシ用原稿と『ハイ・ライフ』の当日パンフ用の原稿を書きメール。2時から少し気になるところをチェックする。

3時過ぎから通し。大和が絶好調。いい感じで最終稽古に入っている。台詞のいい間違いも無しテンポもいい。1時間48分。この感じで本番に突入である。6時半に稽古を取る。映像の直し、今日も徹夜になりそうだ?

『ハイ・ライフ』は稽古の最終過程で役者同士が自由にセッションが出来るようになったらその時点で面白いように変わっていく。今日の稽古を見ていてそう思った。こうなると演出家なんてただの観客である。ちょっとした微妙なズレがあったところだけ指摘すればそれでいい。今回もそういう地平にたどり着いた、これでいい。

若いうちの役者がこの現場をもっと見ればいいのになあ!とふと、思った。今日は上田和弘がずっと稽古を見ていた。3年前のアナザー・ヴァージョンのように今度近いうちに、また劇団員だけで『ハイ・ライフ』大会をやるか?谷宗和、イワヲ、甲津拓平、上田和弘も面白いし。里美和彦、阿川竜一、冨澤力、阪本篤篤 も笑えるゾ。でも、木暮拓矢、冨澤力、堀之内啓太,、柏倉太郎なんてチームはどうなるんだろう?

楽しく、面白く、で長い稽古期間だったが明日で終わり、遂に劇場入り。楽しみだ。あさってから下北沢か・・・・・。

何とか1時前には映像編集も終わる、明日はもう一度是で試す。外を見ると一面の銀世界。

 

2月5日(日)

今日も昨日の続き,といった感じで徹夜朝5時まで映像作り。5時間ばかり眠り、お昼から楽塾『十二夜』2幕と3幕取り合えず仮の「通し3回」、夜8時まで。是くらい経験すると台詞は嫌でも入るというもの、お疲れ様でした。

これで楽塾は2月下旬まで自主稽古。なんとかゴーインにつなげてみると荒いが1年かけて作った「1時間10分余りの作品」にキッチリ出来上がっているから面白い。ほんとに楽塾の人々は凄い。いい役者達である。あと4幕、5幕ここは「3曲の歌と踊り」でつなぐので何とかなる。これで原作の持つ面白いエピソードを1つも切らずに1時間30分の世界に例のない『楽塾版★十二夜』に作り上げられそうだ。

稽古が終わり、今日はちょっと「消耗の時間」があった。本当に役者を育てるのはしんどいものだ。結局は多くの馬鹿な役者は「個人の問題」にして「劇団」をやめていく。

「集団」でしかない「演劇の現場」を愛し、いい役者になるにはサイテ-「10年」はかかる。「楽塾」の役者たちはそのことを知っている、だから唯1人として「10年間,」やめてないのだ。「自分」が他人に、集団に、「必要」とされていることを「知る」こと・・・でしかない。「自分」が必要とするのではなく「他者」に必要とされている「自分」。

磯さんや川本さんら楽塾の5人と馬場で妙に盛り上がって2時間近く飲む。

で10時から例によって昨日に続いて、朝まで「映像作り」5時。明日稽古場で使ってみる。

 

2月4日(土)

何故か、急遽映像製作をやらなければならなくなった。だから、今日は日記書くひまも無いので休み。

 

2月3日(金)

今日は節分。豆まき。寒い1日。

きょうは本番通り、20分前開場からの芝居も含めての「通し」3時から。今日も後半戦はどんどん面白くなっている。そうなると前半をもう一度触りたくなる、明日もう一度、前半のちょっとしたシチュエーションを変えて作り変え てみるか?

あと通し三回。いよいよ秒読み。6時から「美術作業」で男達がほとんど全員集まって作業開始。香奈美と七緒は消えもののビールの仕掛け。ビール代だけで5万円!?だと。ホントに『ハイ・ライフ』だ!香奈美はどんどんビールを捨てていく。作業が終わった200本近くのビールをのめっていっていわれてもねえ・・・・・。 ジムショにアマノから電話、7月の『無頼漢』のポスターの打ち合わせ。ド派手にモダン・歌舞伎ポスターをという私の依頼。果たして・・・・。今月中に作りたいとのこと、いいんじゃない。では、 こちらもキャスティング確定を急がねば。4月には作る予定。乞う御期待!売り物になるポスターを作ろうと思っている

今夜のビデオはテリー・ギリアム。『ラスベガスをやっつけろ』(原作/ハンター・S・トンプソン 監督/テリー・ギリアム 主演/ジョニー・デップ1998年アメリカ映画)1971年のラスベガス。ベトナム戦争下のアメリカ。ジャンキー三昧 のロード・ムービー。

 

2月2日(木)

今日もお昼2時から稽古。4時から2回目の「通し」昨日より後半が断然いい。稽古の成果か?とにかく今日はセリフをはっきり、というテーマでやったので前半はどうしても確認しながらという感じで、弾まず。全員が揃ったところからは面白いようにドラマが転がっていく。

明日は稽古というより、打ち合わせぐらいで「通す」事にした。明日は美術作業もあるので午後2時45分から本編前の芝居から3時スタートとする。歩いてかえる途中気になっていた異国カレー屋「金鈍屋」でチキンカレー、中々の味。風邪が完全に治っていない、ヤバイ早めに寝るか・・・・・。

北村想が滋賀県しが県民芸術創造館の初代館長に、オメデトウ。「団塊の世代や女性などを対象にした企画」を考えているとの事。いい仕事をやってくれ、俺に手伝える事があったら手伝うぜ。カレー屋共同経営の夢は少し遠のいたな・・・・・。

おっと、今夜はテレビで『トゥルー・ロマンス』をやってやがる、タランティーノ脚本の深作欣二まんまパクリ映画。ちょっこっと見て・・・・。

今夜のビデオ。歌手レイチャールスの半生を描いた映画。『レイ Ray』(テイラー・ハックホード監督 ジェイミー・フォックス主演2004年)

 

2月1日(水)

お昼2時から『ハイ・ライフ』の稽古。小返し、4時から1週間ぶりの「通し」途中ちょっとレロレロのところもあったが、いい感じで1時間47分。プロローグを少し足したので実質的には1時間45分。ちょうど10分短まった。いいテンポである。もう少し、関係をクリアに、つんのめった感じ で・・・・・。

6時半までダメダシ。7時過ぎネルケプランニングの岡島氏と12月の『オールドバンチ』の制作打ち合わせ。岡島とは15年近くのつきあい。 うちに出てくれる役者でもあった。『オールド・バンチ』そして来年の楽塾の本多劇場公演の制作を手伝ってもらう。米山と岡島の2人が共同プロデューサー。私の夢想する「シルバー演劇レボリューション」というムーブメントに これから三年間付き合ってもらおうと思っている。50歳以上の演劇人あるいは演劇を愛する人たちとの様々な「戦線」をこれから組織して行こうと思っている。 「劇場でやるというより街のど真ん中に演劇を持っていくという」このドン・キ・ホーテのような演劇の「夢の遠征」をきっちり一緒に明るく大胆に、やろうと思っている。 この企画面白いと思ったら是非参加してください。お寺、協会、夏祭り何処にでも行きますよ!

『ハイ・ライフ』の4演目もある意味で、そのスタート作品である。「演劇」でしか出来ない、「悪場所でしかない劇場」を街のど真ん中に現出させる為に「役者」たちといま、悪戦苦闘しているのだ。

商業的な 客しかいないのなら、違う客を俺達の劇場に連れて来るしかない。楽しく!楽園座or極楽座?!ここからいこうぜ、「夢のパラダイス一座」てのもいいな。

岡島と米山と三人で馬場の「串衛」でソンナはなししながら飲む。イイ呑み会。元気に帰宅。12時半。

今夜のビデオもB級映画 、アメリカって馬鹿だという典型のくーだらねえ、復讐もの。『パ二ッシャー』(ジョナサン・ヘンズリー脚本監督 ジョン・トラボルタ出演2004年)

 

 

1月31日(火)

少しずつ本調子に戻りつつある。12時から稽古前半の小返し。かなりしつこく、3時近くからゴーインに前半の通し。いい感じである。4時半で取る。こうなったら気になるところをきちっとあたって1回通しでいい。

明日から通し稽古。今日は雨。TSUTAYAで『無頼漢』のDVDを探すもない、いや困った。まあ、何とかナル。

本屋で映画芸術『SMOKE』の劇評が載っている。それから『舞台芸術』8号特集は記録主義。ドキュメンタリズム。・・・・・で今夜のビデオ。B級山岳アクション・サスペンス映画『クリムゾン・リバー』(マシュー・カソヴィッツ監督 ジャン・レノ主演 2000年フランス映画)

本当にあっという間の1ヶ月である。

1月30日(月)

ホントに昨日は久しぶりにヘロヘロ。高熱なんてもんじゃない。39度もあった、氷嚢て言わないな、アイスノンで何とか冷やして朝方少し下がる。朝近くの竹下病院にいく。先生は37度まで下がっているからインフルエンザじゃないねと一言。インフルエンザは何日も高熱が続くそうな・・・・。クスリをもらいお昼から『ハイ・ライフ』の稽古。今日から1週間は昼稽古。

後半をあたり、1回後半通し。5時で稽古を取る。久しぶりにゆっくり散歩して帰宅。今夜のVIDEO『ヒトラー・最期の12日間』(オリヴァー・ヒルシュピーゲル監督 ブルーノ・ガンツ主演2005年作品)。いや面白い、というかいい映画である。こんな風に東条をヒロヒトをきちんと描く日本映画が見たいものだ。それにしてもヒトラーが死んでも、これでもか、これでもかで死んでいく人間ばかり映し続けるこの監督タダモノじゃない。誰もがナチスを支持しユダヤ人虐殺へと突き進んだ狂信の時代、今の日本も・・・・。

久しぶりに北村想と電話でしゃべる元気そう。来年の『寿歌』のロシアシベリア鉄道横断企画そろそろ本気にならなくちゃ、である。決まったら一緒に行こうぜ想!!

 

1月29日(日)

朝からボーっとしている。風邪最悪の状態。日記も楽塾も『幽閉者』の打ち上げも全部キャンセル。ただ寝るのみ。ホントにスミマセン。

 

1月28日(土)

今日はハードデイ。お昼から楽塾、三幕からラストまで行きたいのだgは風邪やら休みやら、遠山さんと力たち役人との殺陣シーンやら久しぶりに身体を動かすと汗だらだら、またしても風邪がぶり返しセキが出てきた。ヤバイ。

北京で焼きそば。6時から『ハイ・ライフ』前半の4章を一気に通す。いい感じだったので前半の通し1時間5分。26日に比べると段違いにイイ。8時半に早いが稽古を取る。イワヲ、篠、香奈美、ヤントの稽古場の常連に加えて今日は力、太郎、栗原と劇団のギャラリー。来週は月、火で後半小返し。2月1日から「通し」稽古に入る。もう少しだ。

風邪気味なので今日は「ルル」飲んで早く寝よう。で、今夜のビデオ『ロスト・イン・ラマンチャ』(監督キース・フルトン&ルイス・ぺぺ 出演・ジョニーデップ/テリー・ギリアム2001年アメリカ/イギリス作品絵コンテもテリー・ギリアムナレーションはジェフ・ブリッジス )だとよ。2000年9月テリー・ギリアムが『ドン・キ・ホーテ』を撮影開始するが6日間で中断ついに完成しなかったその顛末を描く奇妙なドキュメンタリー?!NATOの戦闘機の騒音、役者の病気降板、豪雨によるセットの崩壊。いやはや悪夢の撮影現場の記録。

 

1月27日(金)

朝7時新宿最後の撮影日。久しぶりに竜や力、木暮、上田の劇団の奴らと一緒。ゲリラの群れ、ダプキの踊り、今日はラストシーンへと続く捕虜交換のシーン。朝から振付、6拍子、4拍子と大変。9時半から撮影。終わりだと思ってメイクも衣裳も脱いで帰り支度をしていたらもう1シーン。主人公Mやゲリラ達が出て行くシーンを見送るシーンが急に。急いで衣裳着て、メイクし直して撮る。敬礼し、今度は、戦場で会おう・・・・といった風。わざわざ、こんなシーンを作ってくれた足立監督に感謝。

例によって昼飯を食って帰宅。

6時から『ハイ・ライフ』前半の小返し。かなりしつこくやる。何とか4章まで当たる。10時過ぎ「返すか?」と聞くと明日・・・・。10時半に稽古を取る。明日はいきなり返して、もう一度前半を当たる。

楽塾、『ハイ・ライフ』といつものことだが、土日は大変。歩いて帰宅。途中でビデオ屋。『レディ・ジョーカー』『レイ』『クリムゾン・リバー』『パニッシャー』『ロスト・イン・ラマンチャ』の5本、例によって何の脈絡もなし。で、今夜のビデオは『レディ・ジョーカー』(平山秀幸監督鄭義信脚本 渡哲也主演2004年作品)高村薫のベストセラー「グリコ森永事件」を モチーフにし、《差別社会》を扱った社会派ミステリー。

 

1月26日(木)

お昼過ぎから身体を慣らして、2時から振付。北村真実先生、『ハイ・ライフ』の面白さは、時々入る男達の動きの面白さである。大和の動きを見て大和らしい動きをデフォルメして面白いフリ・・・・。

小川君の動きも再チェック。5時近くまでみっちり。

20分休憩で5時半からスタッフ全員集合で初の「通し」1時間55分。まだギクシャクしている、明日、明後日と小返しで5分は短くなる。来週、もう一度細かく作って2月3日から1週間「通し」で創り上げる。あと、2週間か。時間はある。その後スタッフ会議1時間。イワヲの仕切りで下北公演と3月の北京公演の打ち合わせも。

10時近くに歩いて帰宅。「一夫多妻男」の脅迫事件にふーん。呪文でもてもて男に?「夢の中に出た話をしただけ」なんのこっちゃ?分け分らん、イエスの方舟事件の変形版?

パレスチナ議会選挙でハマスの勝利!中国では鳥インフルエンザ7人目の死者。世界も日本も様々に動いているゾ。 明日は『幽閉者』最後の出番、5日目。新宿スバルビル7時集合だ。

 

1月25日(水)

お昼から久しぶりに『人形の家』の稽古。プロローグのシーンから細かく作り変える。1章のシーンもかなりイメージが変わった。この調子でゆっくり作り変えていきたいものだ。イワヲが稽古終了時ぐらいに帰国した。いやはや北京は大変そう。

1時間の休憩で6時から『ハイ・ライフ』再び前半の小返し。とりあえず4時間ほとんどノンストップであたる。明日は2時から北村真実先生の振付。5時から「仮通し」そのあとスタッフ会議。『ハイ・ライフ』の役者の時間はとりあえず明日まで。これからは私の時間じっくり作り直したいものだ。面白くてスリリングな芝居にしたいと思っている。10時過ぎ朝日の夕刊を買って帰宅しようと思ったら「足立監督35年ぶりの新作」と『幽閉者』の記事が載っている。考えてみたら夕食をとってなかった、久しぶりに 「牛角」で焼肉。

 

1月24日(火)

朝7時半新宿。瓜生良介さんが風邪をひいていてかなり辛そう。共演のアナーキーの仲野さんもインフルエンザでタミフルを飲んでいるとの事。昨日、佃もタミフルで幻覚?!を見てると の若杉の言。 それってヤバイよね。

10時から2シーン、悪源太 がきちんと英語の長セリフ入れてきて一発OK!さすが。午前中に撮影は終わり。昼飯のハヤシライスを食べ瓜生さんのストレッチと腰痛予防の体操をやって帰宅。

6時から『ハイ・ライフ』後半ラストの8章を当たり、そのまま前半の「通し」。赤目サンが来ているので新しい音楽を入れてみる。久しぶりの前半でみんなボロボロ、そりゃ1週間ぶりだもんな。10分オーバー。明日もう一度前半。明後日26日、もう一度「仮通し」。27日から小返しで決めていく。まだまだ だ。がんばって、ほとんど初演状態にするゾ!明日はイワヲが北京かtら帰ってくる。

明日はお昼からは、音楽稽古に精を出す『人形の家』チームが早稲田で稽古。どんな感じか一度覗くつもり。

夕方から急に鼻水が出て、喉が痛い。どうやら風邪引いたみたいだ。今夜は「ルル」飲んで寝よう。ヤバイ!

堀江帝国の崩壊。ナンテー国だこの国は!メール帝国ねえ?

 

1月23日(月)

朝から原稿書き。夕方まで。

演出者協会の森井さんから電話。3月の「演出家の集い」のシンポジウムの中に企画中の演劇評論家のシンポについての打ち合わせ。西堂さんと新宿「らんざん」で5時過ぎから8時すぎまで打ち合わせ。「演劇批評家宣言」というタイトルで20代で今時、批評家やろうなどという奴らに今の演劇界をぶった切って欲しいものである。

9時過ぎ事務所に電話。今日は岸田戯曲賞の発表。9時20分、佃がポツドールの三浦くんと同時受賞との報。公衆電話から佃にTEL、オメデトウ、これで「あと10年は芝居書くしかないな!」と伝える。あと10年はうちにかいてもらうからな・・・頼むぜ。

1992年『アトミック・ストーム』を書き下ろしてもらってから14年本当に長い付き合いである。これで劇作家としてきちんと認知され、佃ワールドを更に練り直して欲しい。まずは7月『無頼漢』だ!テラヤマ劇宇宙を佃風に解体=再構築し何処にもない劇を書いてくれ。とにかくオメデトウ。選考委員の坂手君にもお疲れ様とTEL。 そうか北村想以来22年ぶりに名古屋の劇作家が岸田賞を取ったのか。アマノもはせもがんばれ!!

というわけで、『ハイ・ライフ』は自主稽古。明日も朝早い。7時半新宿スバルビル前集合。撮影4日目。

ホリエモンついに逮捕、東京拘置所入り。

 

1月22日(日)

朝から晴れ。お昼12時から楽塾。順調に進んでいる。風邪2人の欠席でやれないシーンもあるが、何とか後半を振付の竹村に見てもらう。2月5日までの4回の稽古でなんとかラストシーンまで絶対に当たらねばならない。

久しぶりに休団中の宮沢さんが旨い差し入れもって陣中見舞い。ありがとう。美空ひばりになぜか今はまっている・・・・・・。それもひばりの歌うジャズに。

6時からささやかに呑み会1時間。イワヲが成田空港で雪の為に立ち往生とのこと!雪が凍っている、気をつけながら馬場まで歩く。

今夜のビデオは超大作『バロン』(テリー・ギリアム監督作品1989年)老人を主人公に《夢の勝利》を目指すギリアムの失敗作? いや、傑作。

 

1月21日(土)

朝から東京は今年初めての雪化粧。お昼過ぎから楽塾。今日もなかなか全員いないので出来るところがない、それでゴーインにラスト・シーン近くの音楽を決める。明日何とか全部当たりたいんだが・・・・・?

6時から『ハイ・ライフ』後半小返し。「通し」てみると面白く仕上がっている。もう少しだ。大和の37歳の誕生日。ケーキとシャンパン、で「22坪」で何人かで呑み会。私は事務所で仕事。そうか、明日からイワヲは北京に新劇場の下見か!3月北京公演もリアルに感じる時である。

今夜のビデオ『キング・アーサー』(ジョン・ブラッケンハイマー製作アントワン・フークワ監督2004年)のアクション歴史大作。くだらねー、深みもドラマもない。

 

1月20日(金)

朝から原稿書き。まだ間にあわないロシアのCD三枚聞きながら・・・・・。

7時から神楽坂のシアター・iwatoで黒テントの『金玉娘』(坂口瑞穂作 佐藤信演出)を見る。 三年前の初演が面白かったので期待して行ったが、無残。坂口に苦言を呈する、お前が演出やれと!熊本の風景と呼びべき「かんじん」=乞食のいる普通のフーケイ。初演には下手だけど役者達にアモルフなエネルギーと、 猥雑でそれでいてノスタルジックで、おまけにちょっぴりエロティックな風景があり、俺達はこういう芝居が「ヤリタインダ!」というものがあったのに・・・・。音楽も?ウーン。  役者が替わったから? 芝居なんか「理」にかなわなくてもいいんだよ坂口!ヤバイな、ホント。

ひるがえって、自分の現場の事を思った。「芝居の熱と役者の方向性」。芝居は《他者》に対する「こだわりの差」だ。

今夜のビデオ。武田泰淳原作の『ひかりごけ』(熊井啓監督 三國連太郎主演1992年)何故か俳優の内藤武敏さんが製作出演も兼ねている。人肉くい事件を扱った映画。四季、こんどはカネシタが劇化する。

1月19日(木)

今日は11時川崎駅集合。撮影3日目、今日は、ほんとに楽である。12時から撮影、1シーン3カット のみ超有名なアメリカのギタリストと共演!?瓜生良介さんも元気にやっている。1時過ぎには終わった。柄本明の息子の時生くんが今日から出番、トモロヲの少年時代を演じる16歳。撮影現場は今日が折り返し地点あと10日だ。みんな頑張れ。

連日のように様々なビッグ・ゲストが来て撮影現場が面白くなっている。後2日出番、次は悪源太義平と一緒。上田和弘もゲリラ役で撮影中。

3時過ぎ帰宅。マスコミに電話。『ハイ・ライフ』の情宣、明日も。 ニュースでライブドアの野口氏自殺の報。必ずこういった事件が起こるな・・・・・。耐震偽装事件でもあったし・・・。「ホリエモン・ショック!」か?!アホか。

6時から早稲田で後半の稽古。5章・6章・7章を中心に。こんな調子で土曜日まで当る。なんとか、役者が自分の「役」をキッチリ掴む為の小返し。赤目さんが音楽を何曲か。・・・・・・今度「通し」の時に使ってみよう。『ハイ・ライフ』はいまが正念場。もう少しの辛抱、いまは「役者の時間である」!

今夜のビデオ『恋におちたシェイクスピア』(トム・ストッパード&マーク・ノーマン脚本 ジョン・マッデン監督1998年アメリカ映画)シェイクスピアの恋物語を劇中劇と絡めてつづるラブロマンス巨編。 面白い。

 

1月18日(水)

昼2時から下北沢ザ・スズナリで燐光群の新作、デビッド・ヘアー作 坂手洋二演出『スタッフ・ハプンズ』を見る。イラク戦争を巡るイギリス人の視点で描いた作品。見事に日本人や日本のことは1行も出てこない、アングロ・サクソンの思惑が錯綜する。2時間半別に飽きずに見られたのは、2001年9・11から2003年3月のイラク戦争までの自分達の事を同時に考えていたからだろう。

なぜか、 終演後下北の飲み屋で演劇評論家の七字さんと田之倉さんと三人で飲む。最近の日本の演劇状況について・・・・・。 お2人の話を聞いていると、とにかくこの業界は小さい世界なんだな?とつくづく思う。どうでもいいことにみんなこだわり「みっともない老後」を迎えている人々が多い事を知る。


稽古場の『ハイ・ライフ』後半、今日は自主稽古である。役者達でやりたいことを試す時間。

今夜のビデオ。『トラトラトラ!』(リチャード・フライシャー/舛田利雄/深作欣二監督作品1970年150分)を観る。黒澤が降板した映画。
明日も午前中から映画『幽閉者』の撮影3日目。川崎ロケが続く。キシコの子供の写真送られてくる、カワイイ。

1月17日(火)

お昼のニュースでホリエモン、で1時過ぎからヒューザーの小嶋社長の耐震偽装問題の国会証人喚問を見る。国民の安全も守らない、このサイテーの国家のサイテーの風景。そういった意味では「国家の品格」を失った武士道精神を失った日本人の現在を逆照射した典型的な事件。でもって、宮崎勤死刑判決。あれから20年近くの時が経ったのか?

事務所からキシコに電話。娘の名前は「心=こころ」ちゃんと名付けたとのこと。お祝い品は私のセレクトした音楽CDとのこと、ハイ、必ず送りますよ。私にとっては孫のような存在である。嬉しい限り。

6時から『ハイ・ライフ』の稽古。赤目さんが来たので一幕の通し。2日の休みでどうも弾まない。ダメダシ。2幕に入る。5章を当って取る。10時過ぎから呑み会、全員で。話しは去年の映画ベスト5へ。イロイロ話したがなぜかみんなあんまり映画を観ていないことに結論。そりゃそうだ映画館で映画見てる暇なんかないもんな。・・・・俺は見逃した映画はなるべくビデオで見ることにしている、これもまた子供の頃からの病気か?

今日はビデオが安い日。『バロン』『トラ・トラ・トラ!』『ひかりごけ』『8マイル』『多羅尾伴内』『キング・アーサー』『恋に落ちたシェイクスピア』『アマデウス』の8本。それにして何の脈絡もないチョイスだな・・・・・。

で今夜のビデオ。東映時代の小林旭主演の怪、珍作。7つの顔を持っ男。片岡千恵蔵と違って違和感の『多羅尾伴内』(鈴木則文監督1978年東映作品)。就寝3時。

 

1月16日(月)

今日はヘロヘロになった一日であった。7時スバルビル前から川崎の撮影現場に。今日のシーンは砂漠の国の軍事法廷の場。若松孝二監督、映画評論家の松田、松島氏そして35年ぶりにジャズ評論家の平岡正明氏に再会。青山学院の大学生の頃、TEC闘争を一緒に戦った大先輩、元気そうである。お互いにまだ生きていたことを寿ほぐ。全然年取ってない、落語のはなし面白ろ。そのうち一緒にやろうと話す。そういえば、図書新聞に「大落語」上・下巻について書いてあったな?

そして撮影は「いろいろ」あり、6時過ぎまで続いた。眠いし片目だし・・・・。よれよれになりながら8時過ぎに馬場。本屋で美空ひばりこころの歌CD付きマガジン、ベストセラーの新書藤原正彦「国家の品格」「せりふの時代」2006年冬号の三冊を買い帰宅。

ホリエモンのライブドアMに検察の手入れ。時代の寵児はついに墜落するのか?

 

1月15日(日)

お昼から楽塾。今日も休みの人が何人か、で久しぶりに前半をやる。困った皆さん忘れてるところが多い、これでは、2歩前身1歩後退なんてことになりそう。「上書き保存」何卒宜しく。5時で稽古を取る。豚汁が出来ているのに大塚萬スタジオまで都電で行く。

昔演劇塾にいた鈴木麻樹こと樹平藍のカムバック芝居を見に。劇団伍季風の旗揚げ公演『CRIME』(作/尚樹翔 演出/小川信太郎)銀行強盗の青春善良芝居。麻紀頑張れよ。大塚から都電三駅歩き都電に乗る。ふーん、今夜はNHK教育テレビでチェルフィッチュの『目的地』(岡田利規/作演出)ビデオにとって寝るか。明日は6時起き。7時新宿スバルビル前から映画撮影のため出発だとよ・・・・・。今夜は11時には就寝予定。

 

1月14日(土)

お昼から楽塾。休みが何人かいると出来ないシーンが出てくる。困ったもんだ。で、先のシーンに入るとそこはせりふ入ってませんと来た。いやあ、いいなあさすが楽塾。これでいいのだ、明日は先まで行きまっせ。踊りも後半の振付に入らなきゃ・・・・やることがさすがに多すぎるな。

で、5時に稽古を取る。北京で久しぶりの中華の夕飯。6時から『ハイ・ライフ』前半の稽古。ああでもないこうでもないとイロイロやっている。9時半から一応通してみるいい感じ。2日休みをとりリフレッシュしてもう1日前半、できれば音響の赤目さんに来てもらって少し音を変えたいと思っている。10時半稽古を取る。今日は12時間近く稽古場。頭がボーとしている、帰りビデオ屋でDVD『戦国自衛隊1549』(福井晴敏原作 手塚昌明監督 江口洋介主演2005年)を借りる。昔の半村良原作千葉真一主演ものが好きだったから・・・。多分ダメだろうな?だって『亡国のイージス』の原作者だもんな・・・・。やっぱりダメだった。

 

1月13日(金)

朝から原稿書き。BGM音楽は「キル・ビル」再びのノリ。

6時から『ハイ・ライフ』の稽古。今日は照明の沖野さんと岡野君が来ている。稽古を観てもらう。中国では対面式にするかもしれないが、劇小はプロセミアムのスタイル。10時に稽古が終わり呑み会。毎日つまみとビール買いでカナミは大変だ。沖野さんが去年の年末パチンコで38万も儲けた話しで盛り上がる。その後は・・・・?

今、前半の銀行を狙うシーンの作り方で四苦八苦している。これでイイ。明日もじっくりやろうぜ。沖野さんが面白い事を言ってくれた、使えるな若杉。明日は午前中から楽塾、で夜は『ハイ・ライフ』。稽古絶好調。

今夜のDVDは三池嵩史のではない大映の素朴な旧作,妖怪ものの巨匠?が撮った『妖怪大戦争』(黒田義之監督1968年)

 

1月12日(木)

朝から今年度の海外からの留学生の書類とにらめっこ。『戦場のピクニック・コンダクタ』で音楽を担当したインドネシアの役者のヤヌー・アリエンドラの海外新進芸術家在外研修の申請書作り。3年前から劇団では海外から留学生を受け入れている。韓国のヒョン君、インドネシアのヤント君。今年は果たして・・・・?韓国からも2人の申請依頼もある、これも今週中に書かなきゃならん、大変だが面白い。

で、『ハイ・ライフ』前半の稽古。ゆっくり進もうぜ。あしたも前半、「関係」をキッチリ作るしかない。ヤントとみんなで話す。ヤントはセリフ劇を研修に来ている。鈴江俊郎の『髪をかき上げる』をジャカルタでやった役者である。『ハイ・ライフ』の戯曲の原本を読んでメチャクチャ喜んでいる。

明日もじっくりやるゾ。今夜のDVD『阿修羅城の瞳』(中島かずき原作 滝田洋二郎監督2005年)新感線の最高傑作の映画化だが愚作!サイテー。構成は面白いしこれは染五郎でにぴったりなんだけど?それにしても、宮沢りえと小日向はいいなあ。でも、チャン・ツィイーだったら?とかイロイロ考えてしまう。

 

1月11日(水)

朝10時から原稿書き、夕方まで。結局は『人形の家』も『ハイ・ライフ』も稽古に行けず。何とか8時過ぎに2本書き上げる。明日も1本。カナミが言うには塩野谷が「こっちは打ち合わせやりながらやるからいいよ」とのこと、ごめんなさい。

演劇批評誌「シアター・アーツ」の2005年ベスト5を選ぶ「演劇・舞踊総括アンケート」。編集部にメール。130本以上見た去年の作品から順位なしで『雨に魅せられた一人の男について』『ミュージカル・どん底』『CARMEN FUNEBRE』『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』『楽塾歌劇★真夏の夜の夢』の5本。番外として『ヤングマーブル・ジャイアンツ』インドネシア、韓国、ポーランドの作品と天野天街とケラかまあ、こんなもんだろう。

ベスト作家・演出家には天野天街と広田淳一、ベスト俳優には塩野谷正幸。先駆的・実験的作品も『百人弥次喜多』とイランの女流演出家マリャム・モイ二。考えたら、去年はアマノ・イヤーだったんだな。今年は俺も頑張ろう。若い奴らの演劇に対する苦言を書き連ねて送ったが・・・・。もうどうでもいいや、こんな国のこんなダメな演劇はというのが実感。うん「逃散」って手があるのか、でも俺はまだ「一揆」の方か?

1週間ぶりの今夜のDVD『ミリオンダラー・ベイビー』(クリント・イーストウッド監督主演モーガン・フリーマン共演2005年アメリカ映画)泣かせの大作。いやはや。でもイーストウッドの映像はいつも渇いていてイイ。

1月10日(火)

朝6時起床。6時半出発、川崎に・・・・。今日は『幽閉者』のクランク・イン私の役は架空の国の保安隊長の役。竜一は保安隊員の一人。フランス人やアラブの人やら国籍不明で実にいい。足立監督のイメージは砂漠のダヤン。片目をつぶしてオマケにサングラス。8時半から待機。が結局カメラが回りだしたのは1時半、それでも何とか2シーン5時までに撮り終える。『水の女』以来の映画の現場やっぱりいいなあ。久しぶりに撮影監督の長田勇市さんと再会。いまや日本映画界を代表する撮影監督である。仕事っぷりが実にイイ。

急いで早稲田に。晩飯も食えずにそのまま・・・・。今日から『ハイライフ』は立ち稽古。さすがに3日の休みで、みんなセリフは完全に入れてきてる。あせらずじっくり一から作ろう!をモットーに前半の三章を4時間。明日もこんなカンジで行こうぜ。昼間の『人形の家』の稽古には出られず、スマン。

演助のカナミは大変だ。頑張れよ。稽古場日誌宜しく。

 

1月9日(月)

今日は成人の日らしい。駅で晴れ着を着ている成人を見かけたが、もの凄いガキかババアばかり、?ナンテこった。11時から楽塾の稽古。始めに「振付」を見る、ホントにありがとう絵美。で、三幕に入る。これからが本格的な稽古だぜ、キッチリ作りマッセ。

歌のシーンではなくて芝居だけで見せるシーンを三幕以降、作ろうと思っている。太郎と啓太がキッチリ付き合っている。3時45分までノンストップで稽古。4時からシアターガイドの取材で「若手演出家コンクール」の去年の最優秀賞受賞者2人との対談を早稲田で。広田くん、佐野くんと2時間近く演出者協会の事業と人材育成について語る。久しぶりに7時とおる鮨、今年初めて。とおるさんは新潟出身凄い今年の雪の話題で盛り上がる。明日は東京も雪だとよ!?本屋に入り、雑誌4冊「美術手帖」12月号・1月号「論座」2月号「世界」2月号。ダンス、アート、靖国、中国、でもって「現代日本の気分」だとよ!『西遊記』が始まったぜ、チャッチー!

明日は6時起き。7時半川崎駅出発『幽閉者』の撮影開始。今夜は早く寝なきゃ・・・・・。竜と一緒か。

 

1月8日(日)

お昼12時過ぎから横浜。全員さすがに緊張している。最後の点検、4時から明り作り、これが大変、結局2時間近くかかる。きちっと照明プランを作ってきたのは1人のみ。でも何とかラフな明りあわせ。本当に、ゲネプロなしでぶっつけ本番となる。オマケに急遽、観客を入れての「発表会」になったんだが15人の客。嬉しい限り、感謝感激。「通し」も1回もやらずに「ぶっつけ本番」でボロボロだったが面白かった。後はシーンつなぎが?これは私と七緒の責任だ・・・もっとキッチリやっとくべきだったな、ゴメン。

終わって劇場で打ち上げ。本当に相鉄の皆さんには3日間大変なお世話になった。また、大西君や横浜の人たちにも感謝。次はもっと面白いことやりましょう。明日は羊屋白玉のワーク。ヤントたちは朝まで打ち上げ、で、明日もワーク。さて、私は・・・・・楽塾、この2日間振付に任せていたが明日は朝から稽古である。

 

1月7日(土)

お昼1時から横浜。ワーク2日目。三組別々の視点で『夏の夜の夢』で取り組んでいる。面白い、啓太のチームが結局は槍玉に。なぜかというと自分達のシチュエーションを作る事が出来ないから、つまり「関係の物語」を作る前にアプリオリにありもしない「芝居」らしいものを作ろうとするその小賢しさにプッツン。

まあ、後1日ある。頑張れ!10時近くまでノンストップで稽古。明日は11時半。本番は7時。

実行委員長の大西君と焼き鳥屋へ。いつも寺十が飲んでいる店ですといって、入ったら本当に寺十が女の子連れて飲んでいやがったのには笑った。終電近く渋谷駅でスペースノイドのA君とバッタリ、ノイドは芝居の本番中とのこと。とにかく今はこのワークに集中。早稲田では楽塾の振り付け中だぜ・・・・・。それにしても何年ぶりだろう3日も続けて相鉄本多に通うのは?たぶん『星の王子さま』・・・10年ぶり?!

野田秀樹結婚、ダブルスコア、ふーん。

 

1月6日(金)

12時から早稲田で『ハイ・ライフ』本読み2日目。じっくり4時間半かけてチェックしながら読む。原本と照らし合わせながらの本読み。いくつかセリフを変える。シーンも付け足す事に、いいカンジで読み込み中。3日間休み、とにかくセリフを入れてもらうことにし10日から荒立ち開始。本格的な稽古、14日には実寸でセットと小道具も立て込む予定。

4時半で稽古を取り、ヤントとトモと一緒に横浜へ。今日の夜から3日間「演劇大学」の講師。日本演出者協会の演出家セミナー。小林七緒と一緒。参加者は14人。正月だと言うのに良く集まったものだ。チラシも12月30日に出来上がったからダメだと思ったのに・・・。啓太も含めて三人の演出志望の元に三組。テキストはシェイクスピアの『夏の夜の夢』軽い動きと発声、劇団四季をやめたという男の子に母音法をやってもらう・・・・。

本読み、ミーティング。打ち合わせと話し合い。なんとかとりあえずのキャスティング。明日はお昼12時から夜9時まで8日夜7時の発表会まで2日間集中力だ!頑張ろうぜみんな。

 

1月5日(木)

博多駅で新幹線に乗り換え。6時25分発「のぞみ」で一路東京へ。ほぼ満員。どんどん乗ってきて満員。11時半東京着。ほとんど眠れず稽古場にヘロヘロでたどり着く。土産は「ひよこ」

12時『ハイ・ライフ』顔合わせ・本読み2回。大和イイ。

で、4時過ぎFM世田谷の「新春演劇放談」(1月7日放送)の録音。考えてみたらこの4人は『殺人狂時代』のメンバーだ。おまけに小川輝晃以外の三人は昨冬、森光子、市原悦子、大竹しのぶといった日本を代表する女優と共演している。

「キシコの子供がやっと生まれた」との吉報が入る。女の子とのこと、おめでとう。きっとカムバックするでしょう。

ふらふらで7時過ぎ帰宅。考えてみたら、一日中飯食ってなかったぜ。で、おでん。今日はなるべく、早めに寝よう、徹夜が堪えるようになった、俺も年かな?

 

1月4日(水)

夜、熊本で日本演出者協会熊本ブロック設立会議出席の為、空路熊本行き。地獄の強行軍となる。2時羽田、4時熊本空港、夢桟敷の山南さんが笑顔で出迎えてくれる。車で、県立劇場へ挨拶。Hさん、Gさんといった久しぶりの顔。7時夢桟敷の稽古場吉野スタジオで日本演出者協会熊本ブロック設立準備会の話し合い。今やっているリーディングの事から学校教育、他分野とのコラボ、アジアとの国際交流、障害児との交流、町おこし他イロイロ。いま、演劇で出来る事を20代から50代の熊本の演出家6人と話す。とにかく、始めるしかない。9時半まで激論。

で、近くの温泉で風呂に入り、休憩所で焼酎呑み会。10時半から朝3時まで延々と、若手と飲む。みんな酒が強い!3時過ぎ、山南さんと少し珈琲飲んで酔いを醒ましこれからの作戦会議。5月の結成を目指し、最終的には10人近くの演出家が集まりそうとのこと。

5月の楽塾公演の後、1週間ぐらい熊本ブロック設立集会に合わせて私も参加してワークショップ&セミナー&ティーチ・インをやろうと思っている。とりあえずふるさとへの恩返しだ。

真っ暗の熊本駅、山南さんお疲れ様。4時50分特急「有明」で博多まで。

 

1月3日(火)

今日もお昼近く起床。例によって箱根駅伝。鶴見中継所から、結局は亜細亜大学の初優勝。駒沢は5連覇ならず。俺は学生時代からずーっと観てるな、何でだろう。夕方、早稲田まで散歩。穴八幡に初詣。稽古場にある昔のお札も返却。

事務所で年賀状を読む。で、『ハイ・ライフ』の一斉メールを・・・・。今日から優先予約の受付開始である。

早稲田から馬場まで散歩、帰宅。すき焼き&雪中梅、美味い。太田光総理のマニュフェスト面白ろ。「新撰組」の総集編。田中泯の舞踏。で、今夜のビデオは『無防備都市』(ロベルト・ロッセリーニ監督 S・アマディ原作脚本 F・フェリー二脚本!1945年イタリア作品)イタリアネオ・リアリズムの名作。解放直後のローマで素人の俳優を使って撮ったレジスタンス映画。思えばこの4日間、戦争あるいは戦後を扱った映画ばかり観ていたな・・・・・。

明日は、お昼から久しぶりの熊本行きだ。夢桟敷のみなさん、元気ですか?

 

1月2日(月)

お昼近くに起きてしまう。ヤバイ、箱根駅伝往路、見れば最後の山登り前の平塚中継所。順天堂の優勝、駒沢は30秒差。大学ラグビーは関東学院と早稲田と順当な結果。で、銭湯に行くもやっておらずショック。新聞のスクラップとチラシなどの整理。途中、歌舞伎座中継坂田藤十郎の『曾根崎 心中』を観る。

で、夜はビデオ三昧。『死の十字路』(井上梅次監督、江戸川乱歩原作 三国連太郎主演1956年日活)サスペンス作品。同じ系列のサスペンス?『醜聞〜スキャンダル〜』(黒澤明監督脚本 三船敏郎・山口淑子主演1950年松竹)戦後5年でこんな映画を!さて、今晩から『ハイ・ライフ』予約開始!是非多くのお客に見てもらいたいものだが・・・・・。今日も朝4時就寝。

 

正月元旦(日)

「朝まで生テレビ」を見ていたから4時過ぎ就寝。お昼起床。で、1日中酒とビデオ三昧の日。

『火宅の人』(壇一雄原作 深作欣二監督脚本、緒形拳主演1986年東映作品)いやはや身につまされる、笑えないが笑うしかない。2時間15分。 

吉岡逸夫監督作品三部作を観る。『笑うイラク魂』(2003年)、そして『アフガン戦場の旅』、『祈りのニューヨーク』・・・1年後の9・11!映像の中にギリヤーク尼崎さんの大道芸人舞踏を久しぶりに見て感動、南無阿弥陀仏。3本ともイラク戦争前のイラク、アフガン、ニューヨークの表情を捉えた優れたドキュメンタリー作品。2時間半。 『続・座頭市物語』(森一生監督 勝新太郎主演1962年大映)。名作!で、オマケのドキュメンタリー、アメリカ占領下の日本、『GHQ全記録 大日本帝国崩壊』(石黒典生監督2001年)1時間半。結果として「6本立て」。子供の頃有明東映という映画館で「8本立て」というのを見たことがある。朝4時就寝。

例年の事だが正月元旦はいつもこのカンジである。一日中酒飲んでビデオ観て、風呂はいってボー・・・である。明日は街中にでも出てみるか?でも箱根駅伝も見なきゃいかんしな・・・。ナヌッ、浦和レッズ優勝!