流山児★事務所15周年記念公演

みどりの星のおちる先



1999年6月25日(金)〜7月4日(日)
 下北沢本多劇場

作:鈴江俊郎 演出:流山児祥


出演:KONTA、山本亨、若杉宏二、山中聡、大鷹明良、三田村周三
   石橋祐、稲増文、下聡源太朗、泉陽二、沖田乱
   井沢希旨子、青木砂織、植野葉子、木内尚、小林あや、横須賀智美 ほか


出演者からのメッセージ

山本 亨

みなさん、こんにちは、私は山本亨(あきら)と言います。今回初めて流山児★事務所の公演に出演させていただきます。一昨年、演出家と出会い、鈴江俊郎作の『靴のかかとの月』という作品を一緒に戦いました。とてもステキな出会いでした。そして、今度は初めて立つ本多劇場で初めて御一緒する若さとエネルギー、パッションをもつ流山児★事務所の方たちとベテランの曲者たちと、この作品を、こらしめようと犬死にしないように日々戦っています。そりゃ、戦いです。

誰が選んだ道でもない、自分が好きになって歩いて来た演劇だもの。そんなことを思い返させるような作品『みどりの星のおちる先』に出会った事を嬉しく思います。是非、劇場へ足をお運び下さい。

夜の下北沢は若いギャルでいっぱいでございます。おいしいお酒が飲めるお店もたくさんございます。そこで、見知らぬ男と女が出会い、芝居の話で盛り上がる。そして、いつの間にか気づかないうちに、恋に落ちてしまった自分に気づく事でしょう。互いに電話番号を交換しあい、知らずしらずのうちに住んでいる事でしょう。いろんなケンカをし、互いにキズつけあいながら、愛をはぐくんでいく事でしょう。

「もう私たちはこれで終わりにしない……」
さあ、その日がやって来ました。そんな時、二人が出会った下北沢。たまたま入った居酒屋でとなりに座った男と女。偶然、同じ芝居を観ていた男と女。そう、あの「芝居」があったから。私たちはあの感動を忘れて、いつのもにかなれあってしまっていたのね……。

♪ 命かけてと誓った日から、素敵な思い出残して来たのに
  あの時、同じ花を見て、美しいと言った二人の
  心と心は今はもうかよわない
なんて、思わずに一緒に歩いていってください。緑の星が枯れても、あなたたち二人が愛しあったというその記憶は何千何万何億光年を旅することでしょう。

そう、人は幸せになるために生まれて来たのです。だから、だから、とにかく観に来てよ。お願いだから、ね、わかった? 約束ヨ。 あきら

若杉宏二

街角であざやかな色で咲き乱れるあじさいに目をうばわれる今日この頃でございますが、みなさん、いかがおすごしでしょうか。
私は下北沢本多劇場で『みどりの星のおちる先』という芝居に出演します。

このお芝居はプロ野球界に生きる人々の赤裸々な人生を力強く描いた衝撃の問題作です。笑いあり、涙あり、アクションあり、サスペンスあり、ともう何でもありというバーリトゥードゥの様な芝居でございます。私の役所は先発ローテーションのひとり、西山という選手の役です。性癖にやや問題ありという選手です。出番はあまりないですが、精いっぱい手をぬくところは抜いて(笑)、がんばっておりますので、ぜひ劇場まで足をおはこびください。心よりお待ちしております。

山中 聡

今年は1本しかお芝居をやらないので、沢山の人が観にきてくれるといいです。僕の役は「林和男」というフレッシュでうぶな18才のルーキーの男の子です。僕はもう27才で、だんだんそんな感覚が無くなって来た頃で、変に色んなことに慣れて来ました。芝居も同じで、入って来た時は僕もうぶでした? 「初心忘れるべからず」という気持ちで、これからもやっていけたらいいなと思います。

……僕の親友がまだ小さい子供を残して自ら命をたちました。僕のなかで、今回の芝居はその友達のことが重なることがいくつかあって、「思い入れ」とでもいうものが強くあるんです。彼は亡くなってしまいましたが、最終的に林はこれからがんばって生きていこう、というプラス志向に見えればいいと思います。

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