岸田理生作品連続上演2005 
 Space早稲田2005夏連続上演Vol.1
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【出演】阿川竜一・小林七緒・冨澤力・平野直美・帆足知子・木暮拓矢・ 阪本篤篤/福井健志・堀之内啓太 /    木内尚・流山児祥 

※公演は終了いたしました。ご来場ありがとうございました。

【あらすじ】

未来永劫、死ぬことを神から拒否され他人の血を吸いながら生き続ける吸血鬼。自らの運命を決定づけた恋人と生き写しの僧侶と出会い、彼を血の一族に引き入れることを拒みつつも魅かれていく。僧侶は信仰を冒涜し我が身を否定することになってもなおその想いを貫こうとする。存在それ自体がすでに世界である吸血鬼と、僧侶の間に散る激しい火花は、二人を取り巻く様々な人物によってさらに残酷な命の煌きを増す。そして永遠の愛の成就を熱望する男はついに究極の手段を使い、吸血鬼の不死の運命から救い出す


【〜究極の「愛」のドラマをアジアへ〜流山児祥】

岸田理生さんと一緒に仕事をしたのは寺山修司の『邪宗門』を改訂して本多劇場で上演した『新・邪宗門』の時である。1983年5月、寺山さんは劇作途中で倒れ、実質的に理生さんが大半を改訂・改作した。昭和のレビュー小屋の物語の中に「父性(天皇制)のニッポン」が見え隠れする過激な劇詩とでも呼ぶべき「呪術音楽劇」の台本であった。寺山修司の死の最中に上演され、今や幻となった。いつか必ず再演したいと想っている。寺山戯曲と岸田戯曲を上演するためには「誤読」を恐れず、アングラの原点とでも呼ぶべき劇的腕力と詩的宇宙を造形する圧倒的な「想像力」が必要な事を学んた。そしてこの2人の劇詩人の「言葉」は世界に通用する普遍性を持っている。

『危険な関係』『嘘・夢・花の物語』『百年の悦楽』と、一人の「おんな」の視点から見た「昭和の恋の3部作」とでも呼ぶべき連作で1983〜90年の7年間、この同時代の劇詩人と楽しく共同作業を行なった。その後理生さんは「アジア演劇」との交流に積極的にのめりこんでいった。
理生さんが1999年『迷子の天使』に上演した折、「アジアに持っていく作品」を一緒に作ろう、と約束したのに理生さんも寺山さんと同じようにトートツに彼岸に逝ってしまった。

3回忌の今年、きっちり岸田文体と遊ぼうと思う。理生さんの遺作『永遠T・U』を再構成した実験的で大衆的な吸血鬼の「愛」のドラマを荻野清子と組んで、「歌入り音楽劇」に、「見世物芝居風に再構成」しようと企んでいる。この10年間私たちが世界各地で好評上演している寺山修司の『人形の家』(『狂人教育』)のような世界的なレパートリーに成長したら面白い。理生さんが私たちに残していったインパクト通りの、グロテスクで幻想美に満ちた「究極の純愛ドラマ」を創り上げます。いつか、この作品を持って「アジア」を回りたいものだ、それが理生さんの遺した演劇への「熱い想い」に対する答えだ。 
  
           

【スタッフ】

【振付】北村真実  【照明】山上悦男、ROMI  【衣裳】鈴木真紀子  【音響】畝部七歩
【舞台監督】阪本篤篤  【演出助手】堀之内啓太  【舞監助手】福井健志
【宣伝美術】サワダミユキ  【協力】理生さんを偲ぶ会 

■平成17年度文化庁芸術創造活動重点支援事業

 

こまばアゴラ劇場

Space早稲田

 日時 12日(火) 13日(水) 16日(土) 17日(日) 18日(月)
 14:00 余裕あり 満席 満席
 19:30 満席 満席 満席 余裕あり 満席

 ※ 入場整理券、当日券は開演の1時間前から発行します。※アゴラ劇場は定員70席。Space早稲田は定員60席。定員制です。お早めにご予約を!!

※ 電話予約は当日でも受け付けます。必ず当日券は発行します、ふらりと早稲田へお寄り下さい。


 
 

【チケット】  日時指定・全席自由

前売:3,000円 当日:3,500円 学生割引:2,000円  
[岸田理生作品連続上演2005] 通し券:10,000円

*本公演はARTS(アーツ)をご利用いただけます。(1円=1アーツ。アーツとは、桜美林大学演劇施設内で施行された地域通貨です。)


【その他、チケットの取り扱い】

電子チケットぴあ0570-02-9966(Pコード362-047) 0570-02-9988/9999
ローソンチケット0570-063-003(Lコード32146) 0570-063-403
イープラス eee.eplus.co.jp

【お問い合わせ】  流山児★事務所 TEL 03-5272-1785 (電話予約OK) 


 


【岸田理生作品連続上演2005】 「処女作から遺作まで…。僕等の想いは続いている!」

* 当シリーズは、こまばアゴラ劇場との提携イヴェントとして、 「理生さんを偲ぶ会」の企画、各劇団の制作によって行われます。
問合せ/045−663−3082(理生さんを偲ぶ会、宗方)

会場/こまばアゴラ劇場
(03-3467-2743)


6/28〜30 
ルームルーデンス 

「処女戯曲・眠る男」
演出/田辺久弥

7/2〜4 
ユニットR 

「夢の浮橋」 
演出/諏訪部仁

7/5

理生さんを偲ぶ会 

シンポジウム

「岸田理生−未来形で発見する」+水妖忌(偲ぶ会)


7/6 
千賀ゆう子企画 

ドラマリーディング
「桜の森の満開の下」 
出演/千賀ゆう子

7/8〜10
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM 

「鳥よ鳥よ青い鳥よ」 
演出/丸尾聡
料金 前売3,000円
    当日3,500円 

(リーディングは前売2,500円、当日2,800円)( シンポジウム&水妖忌は2,000円 )
すべての演目を一回ずつ観られる通し券10,000円